壁掛けに向いている有機ELテレビ
有機ELテレビはバックライトを必要としないなど、液晶テレビと比べて構造がシンプル。そのおかげで薄く、軽くつくることができます。こうした利点を活かして「壁掛け」をウリにした有機ELテレビも登場しています。
というわけで、有機ELテレビを壁掛けするために必要な工事について、詳しく解説していきます。
壁掛けに必要な工事とは
有機ELテレビを壁掛けするために必要な工事を解説します。
壁掛け工事の内容
有機ELテレビを壁掛けにする場合、壁にテレビを引っ掛けるための「金具」を取付ける必要があります。
一般的な材質(石膏ボード)であればネジ穴をいくつか開けるか、壁に穴を開ける形で金具を壁に固定し、その金具にテレビを引っ掛けて吊り下げます。
一般的な日本の住宅では、「石膏ボード」と呼ばれる厚さ1cm前後のボードに、壁紙を貼り付けて部屋の壁をつくっています(外壁や断熱材などもありますが)
この石膏ボードは、大の大人が拳でパンチすれば穴が開いてしまう程度の強度しかないため、テレビの重さによっては補強工事が必要になることもあります。
また、壁にダランとケーブル類が垂れ下がってしまうと見栄えが最悪です。配線を壁の内側に通すか、配線カバーを付けるといった工事も合わせて必要になってきます。
工事費用は?
では、補強工事も含めて設置費用は幾らになるのでしょうか。
補強が必要な場合は、テレビのサイズや壁の構造にもよりますが、最低でも5万円以上かかると考えておくとよいでしょう。(参考:テレビ壁掛け専門店:楽天市場) 補強が必要無い場合でも、取付金具だけで5000円以上します。
壁掛けを売りにした有機ELテレビは、同サイズの液晶テレビと比べて圧倒的に軽量です。軽量な分、壁の補強も軽度で済むため工事費用もその分安くなります。その点では有機ELテレビは「壁掛けしやすい」と言えますね。
賃貸住宅におすすめの施工方法
一般的な壁掛けの場合、壁にネジを打ち込んだり、穴を開けることもあります。持ち家ならともかく、賃貸住宅ではハードルが非常に高いです。
というわけで、賃貸住宅でも利用できそうな設置方法も紹介しておきます。ネジで穴を開けるよりも信頼性が低い点と、場合によっては敷金が返ってこなくなる可能性もある点は予めご了承ください。
ホッチキスで固定
DIY(日曜大工のことです)をやる人の間では、壁にホッチキスの針で棚などを固定する手法が最近注目されています。『王様のブランチ』という番組でも以前紹介されていました。
専用の金具を、一般的な事務用のホッチキスで何十本も壁に打ち付けていくことで、テレビさえも固定できる高い強度を出すことができます。
外した跡は当然残りますが、非常に小さな穴なので一般的な常識を持つ大家さんであれば「原状復帰の必要も無いレベル」だと言われています。補修すればほとんど目立たなくなります(参考画像)
施工も簡単で、2人くらいの人手があれば素人でも何とか出来るレベルです。ホッチキスの針が入らない壁(硬質タイプの石膏ボードやコンクリートなど)では利用できません。
突っ張り棒を使う
床と天井の間に突っ張り棒を入れ、その棒にテレビを引っ掛けるという方法です。この手法も最近、賃貸住宅でDIYを楽しむための手法として注目されています。
施工も簡単で、やはり二人以上の人手があれば素人でも出来ます。
注意点としては、床がカーペットの場合滑る恐れがあるためは設置が危険であること。また、天井に関しては突っ張る場所の(天井)の真裏に梁などが通っている場所でないと強度が足りないため、設置できません。どこでも使えるというわけではないです。
(余談ですが、タンスなどの転倒防止の突っ張り棒も、梁の直下でないと効果を発揮しません)