有機EL照明のメリット
有機EL照明には、LEDや白熱球にはない「4つの」メリットがあります。
長寿命
市販されているLED電球の寿命は約4万時間。3か月おきに電球交換が必要な白熱電球と違い、「10年間交換いらず」のLED電球はもはや消耗品ではなく家財道具の1つになりました。
そんなLEDよりさらに長寿命だといわれる有機EL照明は、開発中ながらもすでに5.5万時間を達成しているものもあります。白熱球はもちろん、蛍光灯やLED電球をも越える長寿命化に向けて技術開発が進められています。
目に優しく暖かみのある光
「LEDの光はちょっと苦手」と感じる方は少なくありません。電球の品質にもよりますが、「ギラついて眩しい」とか「光が人工的・暖かみがない」と感じやすいようです。
対して有機EL照明は「点」ではなく「面」で発光するため、太陽光に近い自然な光で部屋全体を優しく包み込んでくれます。紫外線カット、ブルーライトレスの有機EL照明など、目に優しい有機EL照明器具の開発も着々と進んでいます。
透明・軽い・薄い・折り曲げ可能
見出しで挙げたような特徴を持つ有機EL照明が開発されています。
例えば、山形大有機エレクトロニクスイノベーションセンターが開発した有機EL照明パネルは、45 x 110mm四方で薄さは驚異の0.25mm、そして重さわずか1.2gです。紙や布の暖簾の一部として組み込むなどの応用が期待されています。(参考:河北新報)
また、上でも説明したように「面」で発光するという性質もありますから、これまであった照明器具では実現出来なかった使い方が可能となります。
消費電力が小さい
lm/W | |
白熱電球 | 20 |
蛍光灯 | 100 |
LED電球 | 80 |
有機EL(現状) | 40 |
有機EL(開発中) | 139 |
照明の消費電力は、「同じ量の電力でどれだけ明るさを得られるか」という発光効率(単位lm/W)に左右されます。2014年には、コニカミノルタが有機EL照明の研究開発レベル最高の139lm/Wを達成。一般的な照明器具の発光効率は上の表で示しているように白熱電球で20、蛍光灯で100、LEDで80程度ですから、それらを上回る水準を達成しています。
LG化学では、2017年には140lm/Wの有機EL照明を発売すると宣言しています。価格は10cm角のサイズで1千円程といいますから、一般家庭に普及が始まるのもあと少しです。
有機EL照明の記事
有機EL照明とは?そもそもどんな照明なのか、わかりやすく解説します | |
有機EL照明のデメリット・弱み従来の照明と比べると、まだまだ実用的ではありません | |
有機EL照明の寿命は?どれくらい持つの? | |
有機EL照明の比較・解説有機EL照明をわかりやすく解説します |