マイクロLEDテレビの消費電力を液晶や有機ELと比較

マイクロLEDテレビの消費電力は?


 現在主流の液晶、また「低消費電力」と言われながらも現状では液晶より消費電力が大きい有機ELと比べて、マイクロLEDテレビの消費電力はどうなのか。展示品のスペックやマイクロLEDの仕組みをもとに解説します。



マイクロLEDの消費電力はどうなの?


 マイクロLEDディスプレイの消費電力を詳しく解説します。


液晶・有機ELと比較して


 まだ市販品としてのマイクロLEDディスプレイが存在していませんが、展示品や業務用として販売している製品を実例として従来型ディスプレイと比較します。


 2012年にソニーが展示会に出展した55インチサイズのマイクロLEDディスプレイの消費電力は「平均70W」と公表されています。当時は「液晶テレビの半分以下」との説明がされていたようです。


 ちなみに、2018年の液晶テレビは同サイズで200〜300W程度。有機ELテレビは350〜400W程度が平均的です。


マイクロLEDは液晶と比べて半分の消費電力


実際の使用シーンでの消費電力は?


 「消費電力」という言葉には落とし穴があります。
 カタログに掲載されている「消費電力」はその機器が目一杯に機能を使って、電気を多く使った時の数値です。したがって、テレビを付けている間ずっとカタログ掲載の「消費電力」を使うということはありません。


 テレビなど多くの家電製品では、消費電力以外に「年間消費電力量」という値がカタログに載っています。この数値は実際の使用シーンに則した一定の使用条件のもと、使用する年間の電力量を示すものです。
 家電製品、特にテレビの場合はこの数値を見た方が実際の電気代や消費電力量を想定しやすいです。


マイクロLED
Crystal LED Display
液晶テレビ
KJ-55X9000F
有機ELテレビ
KJ-55A1
消費電力 不明
平均70W
237W
平均124W
384W
平均146W
年間消費電力量 ※115kWh 205kWh 241kWh

 液晶と有機ELテレビは実際の製品のカタログスペックから引用しました(いずれもソニー製、55インチ)
 マイクロLEDディスプレイについては、2012年にソニーが出展した「Crystal LED Display」が「平均70W」であるという情報をもとに、年間消費電力量の計算式(1日4.5時間視聴)で試算した値で、あくまでも参考値となります(待機電力は割愛)


 参考値ではありますが、マイクロLEDディスプレイは液晶や有機ELテレビと比べて格段に低消費電力であることが分かります。




消費電力が少ない理由は?


 マイクロLEDディスプレイはなぜ、有機ELや液晶テレビと比べて消費電力が少ないのか。その秘密はマイクロLEDの仕組みにあります。


 液晶や現在の有機ELテレビは、カラーフィルターといって赤緑青の3色のフィルターに光を通過させて映像を作りだしています。光がフィルターを通過する際に、輝度が30%程度にまで低下(有機ELの場合)するため、適切な明るさの画面をつくるには輝度をウンと上げる必要があります。


RGB


 一方、マイクロLEDディスプレイはカラーフィルターが不要。画面上にびっしりと赤緑青の3色に発光する微細なLEDを並べてそれらを発光・消灯することで映像を作りだしているため、カラーフィルターで色を付ける必要がありません。


 実は有機ELも本来であればマイクロLEDと同様に「カラーフィルター不要」なのですが、現在大型テレビで採用されている方式(韓国LGが製造する「RGBW有機EL」)ではカラーフィルターが必要となるため、それが液晶よりも消費電力を増やす要因となっています。


 それに対し、スマホで採用されている小型の有機ELパネル(韓国サムスン製が主流)はカラーフィルターを必要としない「RGB方式」のため、液晶よりも消費電力が少なくスマホの電池持ちの改善に貢献しています。消費電力は液晶と比べて30%ほど少ないと言われています。


 大型の有機ELパネルについても、現在RGB方式のパネルを日本のJOLEDが量産に向けて準備を進めており、将来的には有機ELテレビも液晶テレビより「低消費電力」となる可能性があります。


業務用マイクロLEDの消費電力が大きい理由


 とはいえ、現在業務用に市販されているマイクロLEDディスプレイ(ソニーZRD-1)は、40cm四方と小さいながらも1枚あたり平均100W、MAX200Wと決して低消費電力とはいえないスペックです。


ソニーのCrystal LED ディスプレイユニット

ソニーのCrystal LED ディスプレイユニット

 ですがこのディスプレイはあくまでも業務用で、複数枚をつなげて1枚の巨大な画面として使う構成部品です。家庭用のテレビとは用途が異なるものである点に注意せねばなりません。


 家庭用テレビでもそうですが、画面が大きくなればなるほど「遠く」から離れて見る必要があります。遠くから見て綺麗な映像にするためには輝度を上げる必要があるため、こうした業務用・大型ディスプレイの消費電力が大きくなるのは仕方のないことです。


 家庭向けサイズのマイクロLEDテレビは、期待を裏切らない「低消費電力」となるはずです。




低消費電力ならではのメリットも


 マイクロLEDディスプレイの低消費電力にはこんなメリットもあります。


モバイル機器での活用に期待


 従来のディスプレイと比べて圧倒的に消費電力が少ないマイクロLEDは電池で駆動するモバイル機器・ウェアラブル端末との相性が良いと言えます。


 例えばスマホの場合、電力消費の内の3割をディスプレイが占めていると言われます。この3割の部分を半分に削減できれば、「電池持ち」が目に見えて改善することは言うまでもありません。


マイクロLEDディスプレイでスマホの電池持ちも伸びる


 また、メーカーの戦略によっては電池持ちは現状を維持しつつ、電池容量を減らしてその分を小型・軽量化に振り分けるといった選択も可能です。


 マイクロLEDディスプレイはモバイル機器に小さくない変化をもたらしてくれるでしょう。ちなみに現在、Appleが自社でマイクロLEDディスプレイの開発に取り組んでおり、Apple WatchやiPhoneへの採用を目指していると言われています。


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