ウイルスバスターでPCが重くなってしまった場合の対策
ウイルスバスターはしばしばPCの動作を重くし、時にはフリーズが発生する場合があります。重くなってしまう原因と、解決策を解説します。
目次
前提として、ウイルスバスターは「軽くはない」
まず前提として、ウイルスバスターの「特性」を紹介しなければなりません。
実機テストの結果を紹介
私は2007年から当サイトを運営しセキュリティソフトのレビューを続けていますが、その中でウイルスバスターは比較的「重い」セキュリティソフトであると認識しています。
実際にこれまでに10回以上、ウイルスバスターをインストールしテストを実施していますが、最新版も含め一貫して「軽いとは言えない」という実感を持っています。また、数値として計測してもやはりPCの動作に悪影響を与えていると言わざるを得ない結果が得られています。
ソフト名 | PC起動時間 | WEBサイト表示 5ページ同時読込 |
ソフトの起動 (Excelファイル) |
3テスト 平均値 |
---|---|---|---|---|
ESET | 3.2% | 4.8% | -5.9% | 0.7% |
ノートン | 2.6% | 6.9% | 4.7% | 4.7% |
マカフィー | 5.9% | 11.6% | 12.4% | 10.0% |
カスペルスキー | 1.9% | 15.2% | 20.9% | 12.7% |
ウイルスバスター | 17.8% | 37.6% | 36.2% | 30.5% |
実際にPCにインストールし、セキュリティソフト無しの状態と比較してどれだけパフォーマンスが悪化したのかを計測した結果です。
主要なセキュリティソフトの中では、ウイルスバスターは「重い」と言える結果となっています。更に詳しいテスト結果は以下の記事を参照してください。
ウイルスバスターのせいでPCが重くなる原因
ウイルスバスターのせいでPCの動作が重くなってしまっている原因と解決策を紹介します。
PCとの相性の問題
ウイルスバスター自体が決して軽いセキュリティソフトではないことは記事前半でも説明したとおりですが、インストールしたPCとの相性によっては更にパフォーマンスが悪化するケースがあります。
これはウイルスバスターに限った話ではなく、セキュリティソフトはインストールするPCによって「相性」によるトラブルが発生するケースが多々あり、場合によってはしばしばフリーズするような事態も発生します。
ウイルスバスター以前に何か別のセキュリティソフトを使用し、その後ウイルスバスターに乗り換えたケースでは、以前にインストールしていたセキュリティソフトの「残り物」が悪影響を及ぼしているケースが多いです。
マイコンピューターを開き、パソコンのCドライブの「Program Files」を開き、画面右上の検索窓に以前インストールしていたセキュリティソフトのメーカー名やソフト名を英数小文字で入力し、出てきたファイルを削除することで改善するケースがあるので試してみてください。
PCの性能が低い
記事前半でも紹介したように、ウイルスバスター自体が決して軽いとは言えないため、インストールすることでPCのパフォーマンスが悪化するのは間違いありません(ウイルスバスターに限った話ではありませんが)
特に価格が安く性能が低いPCや、古いPCなど性能が高くないPCではそれだけウイルスバスターによる「負荷」を強く感じることになります。
PCの動作が遅くて我慢ならない、という場合はウイルスバスターよりも動作が軽いセキュリティソフトへの移行をおすすめします。例えばESETは私が実施したテストでも良好な結果、実際の使用感もセキュリティソフト無しの状態と遜色ないレベルで負荷が小さいです。
ブラウザのアドオンが重い
ウイルスバスターの機能の中でも「負荷感」が大きいのが、ブラウザのアドオンです。フィッシング詐欺サイトを検知しブロックする機能で、これはウイルスバスターの強みでもありますが動作感は悪いと言わざるを得ません。
私が以前実施したテストでは、WEBサイトを5ページ同時に表示するテストでこのアドオンの有無は表示に掛かる時間に2倍以上の差を生じさせていました。
状態 | 時間 |
---|---|
アドオン無し | 5.97秒 |
アドオンあり | 11.36秒 |
ブラウジング時の動作感が悪く不満に感じている場合は、ブラウザからウイルスバスターのアドオンを削除することをおすすめします。
フィッシング詐欺サイトの検知やウェブサイトの安全性を表示する機能は使用出来なくなりますが、アクセスしたウェブサイトにウイルス感染などのリスクがある場合はウイルスバスター本体の方でしっかりとブロックするので、セキュリティには大きな悪影響はありません。