iPhone/iPadのウイルススキャン・感染をチェックするには?

広告

iPhone/iPadのウイルススキャンの方法


 iPhone iPadもウイルスに感染するの?ではiPhoneやiPadの「ウイルス感染リスク」を説明しました。では、ウイルスに感染していないかチェックする方法はあるのでしょうか。このページではiPhone/iPadがウイルスに感染していないかチェックする方法について説明します。



  • この記事の著者:石井元晴
    2007年から当サイトを運営。テレビ朝日「羽鳥慎一のモーニングショー」や小学館「@DIME」などメディア取材を受けるセキュリティソフトの専門家。

ウイルス対策アプリが存在しないiOS


 まずは衝撃の事実からご紹介します。


iOS用ウイルス対策アプリはありません


iOSにウイルス対策アプリは存在しない


 iPhoneやiPadでは、ウイルスを検知する「ウイルス対策アプリ」は存在していません。PCではセキュリティソフトでウイルス対策するのが当たり前ですが、iOSではそれができません。


「セキュリティアプリ」は一応あるが・・


 iPhone/iPadをウイルススキャンするアプリはありませんが、iOS対応の「セキュリティアプリ」はいくつも存在しています。当サイトでも以下の記事で詳しく解説しています。



 パソコンのセキュリティソフトとしておなじみのウイルスバスターノートンにもiOS版がありますが、これらは全てウイルス対策機能を持っていません。ウイルススキャンする目的で購入しても役に立たないので、くれぐれもご注意ください。


 これらのiOS用セキュリティアプリは、危険サイトへのアクセスをブロックしたり、データのバックアップやパスワードの管理機能が使えます。セキュリティ対策には役立ちますが、ウイルスを検知したり駆除することは出来ません。


ノートンiPhone版の発表会の様子

ノートンiOS版発表会のようす

 他のサイトの記事では、iOS版ウイルスバスターなどが「ウイルス対策アプリ」として紹介されている例が目立ちますが、全て間違いなので注意してください。各社の製品発表会に足を運んでいる私が保障します。


対策アプリが無い理由は?


 iOS用のウイルス対策アプリが存在しない理由は、大きく分けて2つあります。


 一つ目の理由は、iOSのシステムがブラックボックス化されているという点です。
 iOSのシステムの構造がセキュリティソフトの開発企業に対して公開されていないため、ウイルス対策アプリを開発することが出来ません。


 ロシアのカスペルスキー社のCEOも次のように答えています。

iPhone、iPadで使われるiOSは、iOSを提供するシステム自体が、現在のところ非常にセキュアになっています。これは、攻撃者がウイルスの開発がしづらいのと同時に、我々セキュリティソフト開発者たちにとってもiPhone、iPadなどのソリューションを守るための開発が難しくなっています。

引用元:セキュリティ開発秘話 キーマンインタビュー(カスペルスキー)


 二つ目の理由は、AppleがiOS用のウイルス対策アプリの存在を「許可していない」ことが挙げられます。
 iOSはウイルスに感染しにくいことを売りの一つにしており、Appleは「iOSはウイルスに感染しない」と主張しています。


appleがウイルス対策アプリを認めていない


 ウイルス感染しないはずのiOSでは、ウイルスを検知するアプリは必要無いという理屈があるようです。
 2015年3月にVirus BarrierというiOS用アプリがApp Storeから削除されるという「事件」がありましたが、このアプリに「ウイルススキャン※」機能があったことがAppleの基準に引っかかったようです。
 (※iOS自体をスキャンするのではなく、Dropboxなどのオンラインストレージをスキャンする機能)


「ニセ警告」にご注意!


iPhoneのニセ警告画面

 ウイルスを検知する仕組みが一切無いiOSにおいて、「ウイルスを検出しました」という警告画面が表示される事例が急増しています。


 これらは全て「ニセ警告」です。
 ニセの警告でユーザーを脅して、アプリをインストールさせる悪質な広告の一種です。


 この件については以下の記事で詳しく解説しているので、こちらもご覧ください。公開から2年半で240万人が読んだ人気記事です。


どうやってウイルス感染をチェックすればいいの?


 ウイルス対策アプリが無いiPhone/iPadでも、ウイルス感染を確認する方法が無いわけではありません。


インストール済アプリを確認しよう


iPhoneのアプリ一覧を確認しよう


 iPhone/iPadでもウイルスが発見されていますが、今のところ被害が拡大した例はありません。ウイルスよりも怖いのは、危険なアプリによる被害です(ウイルスアプリと呼びましょう)


 ウイルスアプリを放置していると、電話帳データなどの個人情報を盗まれるリスクや、カメラを使って盗聴されたり、GPSで位置情報を誰かに盗み見られる危険があります。


 ウイルスアプリは、ユーザーが自分自身で何かの拍子にインストールしてしまっていることが多いです。


  • 見覚えがないアプリが無いか確認する
  • 使っていないアプリはアンインストールする

 特に以上の2点に気をつけて、iPhone/iPadにインストールされているアプリを点検してください。



ウイルス以外の脅威には対策が必要


 現状ではウイルス感染のリスクがほぼ無いiOSですが、ウイルス以外のリスクがあり、それに対する対策は必要です。


 たとえば、最近はカフェなどでフリーWi-Fiを利用する人が増えていますが、ここにはとても大きなリスクが潜んでいます。


WiFiの盗聴リスク


 フリーWi-Fiの多くは「暗号化」という処理が行われていないため、やり取りしている内容を他の誰かに盗み見られるリスクがあります。


 専用の解析ソフトを使ってWiFiの電波を解析することで、何のサイトを見ているのか、どんなメールをやり取りしているのか簡単に解析できます。場合によってはサイトにログインする際のIDとパスワードも分かります。


 「VPNアプリ」を使うことで対策できるので、ぜひ利用してください。




 以下の記事も参考に、セキュリティ対策を行ってください。





関連記事





セキュリティソフト
の比較
Windowsのセキュリティソフト比較 Androidスマホ・タブレットのセキュリティソフト比較 iPhone/iPad(iOS)のセキュリティ Macのセキュリティソフト比較