ウェブルートの評価
アメリカのコロラド州に本拠地を置く、ウェブルート社のセキュリティソフトです。日本での知名度は高くありませんが、ゲーマーを中心に根強い支持があります。
その理由は、「唯一のフルクラウド」から来る動作の軽さ。インストールしても動作の悪化は皆無で、使うPCのスペックを問わず快適に使えるでしょう。
しかし、肝心のセキュリティ性能はというと・・ 性能の評価も含めて、5日間テストした結果を交えながら詳しく解説していきます。
軽さ | ウイルス対策 | 通信保護 | 脆弱性対策 | WEB保護 | ネット銀行保護 | PC盗難対策 | ID/パス管理 | 保護者機能 |
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9点 |
no data | - IPS |
目次
Webroot SecureAnywhereの評価(総評)
セキュリティ性能
総合的な評価としては平均以下のセキュリティ性能です。
ウイルス検出性能については後半で詳しく解説しますが、明らかに他社より低いと言えるテスト結果を残しています。また、それ以外の機能についてもメジャーなセキュリティソフトと比べて機能自体が少ないため、セキュリティ性能は低いと言えます。
動作の軽さ
起動時間 | WEBサイト 5ページ同時読込 |
アプリ起動 (Excel) | |
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Webroot | 33.11秒 | 6.49秒 | 0.707秒 |
ソフト無し | 30.88秒 | 6.39秒 | 0.611秒 |
7.2% | 1.6% | 15.7% |
動作の軽さはトップクラスという評価です。
特にブラウザ(今回はFirefox)の動作は体感、計測数値ともにセキュリティソフト無しの状態との違いは無く、快適に使うことが出来ました。webrootのアドオン無しでテストしていますが、アリでも動作の悪化はわずかでした。
気になった点としては、ややソフトの起動に時間が掛かった点です。計測値にも現れていますが、PCの起動時間やブラウザの動作と比べるとやや悪いです。とはいえ、平均的なセキュリティソフトと比べると十分優秀と言える水準です。
購入・価格一覧
3台/1年 3980円 3台/2年 5180円 |
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各パッケージの違い
アンチウイルス | Windows・Macのみ |
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インターネット セキュリティプラス |
スマホでも利用可 |
インターネット セキュリティ コンプリート |
スマホでも利用可 25GBのオンラインストレージ |
アンチウイルス for ゲーマー |
アンチウイルスの機能に 不要ファイル削除や レジストリ修復機能を追加 |
機能は「forゲーマー」と「コンプリート」が多少異なるだけで、あとはほぼ一緒です。
PCでのみ使うのであれば、「アンチウイルス」で充分です。スマホでも使うのであれば、「インターネットセキュリティプラス」が良いでしょう。
各機能の詳細・評価
ウイルス・スパイウェア対策
4テスト 平均 |
AV-TEST 2019/3-4月 |
AV-Comparatives | ||
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Real-World | Reference | Real-World 2019/3 |
Malware Protect 2019/3 | |
-% | 不参加 | 不参加 |
この数年、主要なウイルス検出性能テストに参加していません。
過去に参加していた時の結果としては、AV-Comparatives(16年9月)のランサムウェア検出テストで98.9%、同じくウイルス検出では93.5%と非常に悪い結果を残しています。
AVLabが2016年10月に実施したランサムウェアの検出テストでも、「最低クラス」の結果となっており、ウイルス検出性能が低いと判断するのが妥当でしょう。
これに対しウェブルート社の日本法人によると、WebrootではPC内のファイルを「白・黒・グレー」の三段階で評価し、グレーと判断したファイルを監視し続け、「危険な動き」を見せた時に初めてブロックする仕組みを採用しているため、検知率テストの結果が低くなっていると説明してくれましたが・・
ファイアウォール
「ファイアウォール」と表現されていますが、実際にはWindowsファイアウォールの機能を補完する機能です(ウイルスバスターの「ファイアウォールチューナー」のようなもの)
Windowsに標準で付いているWindowsファイアウォールは、インバウンド方向の通信を制御する機能が元々あります。しかしアウトバウンドの通信はスルーするため、セキュリティ上安全とは言えません。Webrootの「ファイアウォール」はアウトバウンドの通信を制御することで、Windowsファイアウォールでは不十分な部分を補う役割があります。
WEB脅威対策
フィッシング詐欺サイトを検知したり、ウェブサイトを通じたウイルス感染から防御します。
また、FirefoxやChromeといったブラウザにWebrootのアドオンを追加することで、YahooやGoogleなどの検索結果にサイトの安全性を表示する機能もあります。サイトにアクセスする前に安全性が分かるというものです。
実際にいくつか詐欺サイトにアクセスしてみましたが、いずれもブロックはせずにツールバーがオレンジ色になって「注意」を促すだけでした。これでは気づかずに被害に遭ってしまいます。
一部、警告とともにブロックしたサイトもありますが、英語圏向けかつ発生から5日経ったものでした。日本のユーザーが少ないセキュリティソフトなので、日本人ターゲットの攻撃に対してはあまり効果を期待出来ないと感じます。
パスワードマネージャー
ウェブサイトにログインする際のIDとパスワードを暗号化した上でWebrootのサーバーに保存します。そのパスワードは「マスターパスワード」を入力することで呼び出すことが出来るので、覚えておく必要があるのはマスターパスワードのみになります。
本機能を使うメリットとしてはパスワード管理が楽になる点に加え、入力が楽になるという利点もあります。一度保存したパスワードはWebrootが自動で入力し、更に自動でログインします。住所やクレジットカード番号も自動入力出来ます。
他のソフトを見てみる
Webroot SecureAnywhereと比較したいソフト
ESET | ||
「動作が軽い」セキュリティソフトとして高い評判があります。Webrootとほぼ同等、わずかにWebrootの方が軽いかなという差です。 セキュリティ性能についてはESETの方が上。動作の軽さを優先しつつ、セキュリティ性能も必要とするならばESETがおすすめです。 | ||
軽さ / 検出率 8点 / 98.98% |
価格 1台/1年 4860円 1台/3年 6900円 5台/1年 7344円 5台/3年 9000円 |
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ユーザーの口コミ評価
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3点 |
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公開:2019年10月22日 年代:0代 性別:男女性 PC習熟度:初中上級者 | |||||||
3点 |
5点 |
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3点 |
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コメント | アンチウィルスforゲーマー1年版をAmazonで2019年3月に税込1,507円だったので購入。この安さだったからインストールしましたが、更新料は結構な金額なので、継続利用は正直?です。あと、ウイルススキャンは結構時間掛かります(訳40秒弱、ウイルスバスターは15秒位だった)設定は弄ってません。ただ、ネットバンク決済等はしないので、セキュリティ面はこれでもいいかと。因みにPCスペック→CPU:AMD RYZEN5、メモリ16G、グラボ付、ストレージSSD500G+HDD2Tなので、ウイルスバスターと比較しても軽さは体感できません。余計なポップアップが出ないのが◎? | ||||||
公開:2019年10月22日 年代:0代 性別:男女性 PC習熟度:初中上級者 | |||||||
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コメント |
もう何年も使っていましたが、今回自動更新ができず問い合わせをした所、対応がひどかった。上手く動作しないといらいらするらしく、いらいらした口調でじゃあこちらこちらと違う手順を指示してくる。ますます追いつかない。結果、銀行のセキュリティがチェックして更新できなかったのですが、ひどいかった。「○○○○○(管理人注:伏せ字にさせていただきました)」と名乗っていました。お勧めしません。購入は止めた方がいい。 全く評価しないになってしまいました。 | ||||||