Windows版 Dr.Web Security Spaceの評価レビュー

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Dr.Web Security Spaceの管理画面

動作の重さがネック

 ロシア製セキュリティソフトです。日本では「ウイルスチェイサー」という名前で、Dr.Webのアンチウイルスエンジンを搭載したソフトが2012年頃まで販売されていました。

 操作画面が他のセキュリティソフトとは少々異なる構造になっており、上級者の人でも慣れるまで少々時間が掛かりそうです。

 今回がDr.Webの初レビューということで、6日間じっくり使ってみて感じたことを詳しくレビューしていきたいと思います。

軽さ ウイルス対策 通信保護 脆弱性対策 WEB保護 ネット銀行保護 PC盗難対策 ID/パス管理 保護者機能

6点
no data Firewall
IPS
他のソフトと比べる → セキュリティソフトの比較

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Dr.Web Security Spaceの評価(総評)


セキュリティ性能


セキュリティ性能(安全性)は?  セキュリティ関連の主な機能は、アンチウイルスとファイアウォール、WEBサイトの検査の3つです。


 AV-TESTなど主要なウイルス検出テストに参加していませんが、一部参加しているテストでは高い結果を出しており、一定以上の水準は満たしていると言えます。トップクラスとは言えないものの、安心して使えるセキュリティソフトという評価です。


Dr.Web Security Spaceのウイルススキャン画面


動作の軽さ


評価方法
起動時間 WEBサイト
5ページ同時読込
アプリ起動
(Excel)
Dr.Web 45.07秒 10.33秒 1.425秒
ソフト無し 38.94秒 7.02秒 1.144秒
増減
+15.7% +47.2% +24.6%

動作の軽さは?  6日間通して感じたのは「早くアンインストールしたい・・」です。


 特に不満に感じたのは、Firefoxでネットサーフィンをしている時に、ページの表示が遅くなった点です。上のテスト結果にも現れていますが、ページの読み込み開始が1〜2秒遅くなりました。読み込みが開始すれば後はスムーズです。


 原因は何かなと探してみたところ、Firewallを無効にすることでこの事象が解消されました。参考までに、「WEBサイト5ページ同時読込」テストの結果は7.67秒となり、ソフト無しの結果といい勝負で、実際の使用感も軽快でした。


 その他ソフトの起動も目に見えて遅くなりましたし、インストーラーのダウンロードに10分以上掛かった点も不満です。更に付け加えると、公式サイトの表示も遅いです。


購入・価格一覧

1台/1年 3100円
1台/3年 6727円
5台/1年 7750円
5台/3年 16817円

公式サイト(購入・無料体験版)

以下、各機能の詳細な解説が続きます

各機能の詳細・評価


ウイルス・スパイウェア対策


AV-TEST
2017/1-2月
AV-Comparatives
Real-World Reference Real-World
2017/4
Malware Protect
2017/3
不参加 不参加
他のソフトと比べる → ウイルス検出率ランキング

 冒頭でも説明したように、AV-TESTやAV-Comparativesなど主要な検出テストには一切参加していません(Android版はAV-TESTに参加)


Dr.Web Security Spaceのウイルススキャンレポート画面


 何か判断材料は無いものかと探したところ、AVLabが2016年10月に行ったランサムウェアの検出テストの結果がありました。これによると、ランサムウェア28種中で27種を検知しており、検出性能に定評があるスーパーセキュリティESETなどと並んで上位の評価を獲得しています。


 実際にウイルススキャンをしてみますと、クイックスキャンでは10分ほどで完了(容量は409.3GB)、スキャン中は通常時と変わらない動作感で作業を並行して続けることができました。


ファイアウォール


 ファイアウォールと「HTTP monitor」という機能で、通信を監視します。HTTP monitorは公式サイト上では英文の説明しかありませんが、要約すると脅威となりうる通信を検知し遮断する「IPS」の役割を果たすようです。


WEBサイトの検査


 リスクのあるウェブサイトへのアクセスをブロック、警告してくれる機能です。ブラウザにアドオンやツールバーなどを追加する必要は無く、Dr.WebをPCにインストールすれば有効になります。


Dr.Web Security SpaceのWEB脅威検知画面


 6日間使い続けて、警告が表示されたのは2回。詐欺サイトの疑いがあるとの理由でブロックが行われました。ブロックされる頻度というか感度は低めですね。


 日本のユーザーがほとんどいないソフトですから、日本人をターゲットとした日本語のフィッシング詐欺サイトなどへの対応は期待しない方がよいです。いくつか日本語の詐欺サイトにアクセスしてみたものの、いずれもスルーでした。最近はFirefoxやChromeなど、ブラウザでも対策が出来るのでそれでも問題は無いでしょう。


データの保護


 消えては困る重要なデータを保護するための機能です。


Dr.Web Security Spaceのデータの保護機能


 Dr.Webの操作画面から保護したいファイルを設定することで、指定したファイルを指定したコピー先に定期的に自動でコピーすることで、データの消失を防ぐというものです。コピーの頻度は30分毎〜24時間毎で設定できます。


 元データが消えてしまった場合も、Dr.Webの操作画面から操作することで簡単に復元できるようになっています。


Dr.Web Security Spaceのデータの保護機能2


他のソフトを見てみる


Dr.Web Security Spaceと比較したいソフト


カスペルスキー 2017
カスペルスキー 2017  Dr.Webと同じく、ロシア製です。
 セキュリティ性能はトップクラスで、ウイルス検出性能や脆弱性対策などもバッチリです。動作の軽さの面では、Dr.Webと同等かカスペルスキーの方が若干軽いかなという感じです。
軽さ / 検出率
6点 / 100%
価格
1台/1年 3980円
5台/1年 4980円
5台/3年12150円
無制限/3年14150円
評価レビュー 公式サイト(購入・無料体験版)



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