ネット詐欺対策ソフトが必要無いと言える3つの根拠

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ネット詐欺対策ソフトは必要無い


 テレビCMのおかげで認知が広まりつつあるネット詐欺対策ソフトですが、私は多くの個人ユーザーには必要が無いものだと考えています。その理由を詳しく解説します。






なぜネット詐欺対策ソフトは必要無いのか


 ネット詐欺対策ソフトは必要無いと言えるのはなぜか。その根拠を紹介します。


セキュリティソフトで対策出来る


 ウイルスバスターやノートン、カスペルスキーといった「セキュリティソフト」は多くのユーザーが導入していると思いますが、これらには詐欺サイトを検知する機能が当たり前のようにそなわっています。


ウイルスバスターのフィッシング詐欺対策機能

ウイルスバスターのフィッシング詐欺対策機能
安全が確認されているサイトが緑色に表示

 日本国内・世界中にいる膨大なユーザーから収集した情報や、ヒューリスティック検知を駆使して詐欺サイトを検知するものです。100%ブロック出来るものではありませんが、一定の効果が期待できる点で、ネット詐欺専用対策ソフトにお金を払う必要性は低いと言えるでしょう。


 また、ネット詐欺対策ソフトの公式サイトには「セキュリティソフトとの併用が必要」と明記されているように、ウイルス感染による不正送金被害などを防ぐことは出来ません。それならばセキュリティソフトを1本導入すればそれで充分でしょう。


ブラウザでも対策出来る


 ChromeやEdge、Firefoxといったブラウザには、標準で詐欺サイトをブロックする機能が付いています。


Chromeの警告画面

Chromeの警告画面

 海外の調査機関が実施したテストでは、中には90%以上の詐欺サイトをブロック出来たブラウザもあり、一定のセキュリティ対策への効果が期待出来ます。


過信が生まれることで被害リスクが高まる


 フィッシング詐欺を始めとする「ネット詐欺」は、セキュリティソフトやブラウザ、あるいはネット詐欺対策ソフトで防げると思わない方がいいです。


 最も有効な対策は、ユーザーが日頃から被害に遭うことを警戒し、被害に遭う恐れにつながる行動を取らないことです。


 例えばこうしたネット詐欺の入り口として「メール」がありますが、メールで届いたURLは絶対にクリックせず、ブックマークから自分で正規のサイトを開く習慣をつけておくことなどが効果的な対策になります。


 また、ネット詐欺の被害は利用者側に大きな落ち度が無ければ補償されるケースも少なくありません。日頃から適切なセキュリティ対策や注意を行っていれば、過度に被害を恐れる必要はありません。


何に効果があるのか


 ネット詐欺対策ソフトは全く使う意味が無いのかと言われると、そうとも言い切れない部分があります。


「偽警告」には一定の効果を確認できた


 「ウイルスに感染しています」などと嘘の警告画面を出して、お金をだまし取ったりあるいは不必要なソフトを買わせる詐欺行為があります。Googleなどの広告システムを悪用して配信されているため、いかがわしいサイトにアクセスしなくても遭遇します(私自身、大手経済誌のオンライン版を見ていて遭遇した経験がある)


偽警告の画面

偽警告の画面

 こうした偽警告に対しては、残念ながら私が確認している限りではセキュリティソフトやブラウザの詐欺対策機能は十分に機能していません。ブロックできたものが一つも無いレベルです。


 それに対し、私が「詐欺ウォール」を使って試した限りでは、多くの偽警告サイトをブロックすることができ、感心しました。ポップアップなどをブロック出来るわけではありませんが。


詐欺ウォールの検知画面

詐欺ウォールの検知画面

 当然100%検知できる保障はどこにも無いためユーザー自身の注意が必要ですが、使い方によっては役に立つかもしれません。


絶対に被害に遭いたくない人に


 費用対効果を考えると、使う必要性は必ずしも高くないネット詐欺対策専用ソフトですが、絶対にこうした被害に遭いたくないと考えている人にとっては、おすすめです。


 セキュリティソフトとブラウザの時点で既に二重の対策が実現しているわけですが、更に念押しで三重の対策が可能となります。そこまでやる必要性は、一般のユーザーには無いとは思いますが・・




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