デビットカードが高速道路の通行料金支払いに使えない理由は?

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高速道路では使えないデビットカード


 クレジットカードと同じように使える便利なデビットカード。しかし、カード払いに対応していても高速道路の通行料金支払いには使えません。その理由を詳しく解説したいと思います。





デビットカードで通行料金は払えません


 まずは高速道路でのデビットカードの「利用可能状況」を詳しく解説します。


支払いNGを明記する銀行が多い


 お店やネット通販などでクレジットカードと「ほぼ」同じように使えるデビットカードですが、高速道路の通行料金の支払いには使えないとしている銀行が多いです。


 例えば以下の銀行が、公式サイトでわりと大きく「使用不可」と紹介しています。


楽天銀行(VISA)

楽天銀行のVISAデビットカードは高速道路で使えない


スルガ銀行

スルガ銀行のVISAデビットカードは高速道路で使えない


 この他にもジャパンネット銀行、セブン銀行、住信SBIネット銀行などのネット銀行から三菱UFJ銀行まで多くの銀行が公式サイト上で「使用不可」と呼びかけています。


ETCカードも作れません


 一般レーンでの通行料金の「カード払い」が出来ないだけでなく、デビットカードではETCカードを作ることもできません。詳しくは以下の記事をご覧ください。


SA・PAでは使えます


 通行料金の支払いには使えませんが、サービスエリアやパーキングエリアでの買い物や食事には使えます(カード払いがOKなら)


 私も実際に、何年か前ですが中国道の某SAで食事をした際にデビットカードを使って支払いをしたことがあります。この辺は街中で使うのと変わりないです。


実は使えるカードもある!


 ここまで「通行料金はデビットカードNG」という話を展開してまいりましたが、現時点で「使用可」としているデビットカードもあります!


楽天銀行のJCBデビットカードは高速道路でも使えた


 2018年1月まで、楽天銀行JCBデビットカードは高速道路の通行料金支払いにも対応していました。しかし現在は「使用不可」となっています。ユーザー数が多いデビットカードでは「唯一」の対応だったので、最後の砦が崩れました。


公式サイト

なぜ高速道路で使えないの?


 ではどうして、高速道路で「使用不可」としているデビットカードが多いのでしょうか? その理由を解説します。


高速道路会社の決済システムがちょっと特殊


 高速道路でもクレジットカードを利用することが可能ですが、その決済システムが街中のお店などとは若干異なります。


 ネクスコ中日本などの公式サイトに記述がありますが、高速道路でカードを利用すると、「利用した」という情報が月に4回の頻度でまとめてカード会社に送信される仕組みになっています。


カード会社ではその情報に基づき利用者に料金を請求するため、実際に使ってから請求されるまでに最大で1週間程度の「タイムラグ」が生じます。


 なぜタイムラグがあるのかというと、高速道路の料金所でのカード利用は「オフライン決済」といって、通信回線とつながっていない状態で決済が行われているためです。ネットワークの整備がまだ進んでいなかった時代の名残ですね。


高速道路の料金所


 デビットカードは利用後、即口座からお金が引き落とされる仕組みを取っているため、こうしたタイムラグがある決済の仕組みとの相性が悪いです。そのため、高速道路では利用不可となっています。


 ちなみに、現在「高速道路NG」としているスルガ銀行などのデビットカードは、2012年頃までは高速道路でも利用できていました。途中で「NG」と方針が切り替わったのは、口座の残高が少なくて引き落としが出来ない利用者がいたためではないか、と思います。


ガソリンスタンドでの利用に制限がある場合も


 ちなみに、ガソリンスタンドでも高速道路と同じく「オフライン決済」をとっているところが多いため、利用する際に制約がある場合もあります(利用NGというケースは少ない)


ガソリンスタンドでの利用にも制限がある場合も


 例えば楽天銀行VISAデビットカードの場合は、普通預金の口座に「1万円以上」の残高が無ければ利用できません。他の銀行では特に制限などは無いところが多いですが、「残高不足に注意してください」と注意喚起を行っている銀行も多いです。




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