スマホがデビットカードになる
日本でも徐々に普及が進むデビットカード。ですが更にその先を行く「スマホデビット(スマートデビット)」というサービスが既に始まっています。特徴を紹介した上で、各スマホデビットを比較します。
目次
スマホデビットとは?
まずはスマホデビットを分かりやすく説明します。
どうやって使うの?
通常のデビットカードのようなカードは発行されず、スマホをカード代わりに使うのがスマホデビットの特徴です。
お店ではスマホを決済端末にタッチして、電子マネーのようにして使います。現在日本で導入が進んでいるスマホデビットは「QUICPay +」に対応しており、対応しているお店で電子マネーのように使えます。
また、全てではありませんがネット通販で使えるスマホデビットもあります。
スマホアプリ上にデビットカードのカード番号、名義人名、有効期限などの情報が表示されるので、それを通販サイトの決済画面に入力するだけです。通常のクレジットカードやデビットカードと同じように使えます。
代金はスマホデビットを提供している銀行口座から即時引き落とされます。
スマホデビットの一覧・比較
既にサービスを開始済み、もしくは現在準備が進んでいるスマホデビットを一覧で比較します。
みずほ銀行 スマートデビット |
じぶん銀行 スマホデビット | |
---|---|---|
開始時期 | 2018年春 | 2019年4月 |
実店舗での利用 | QUICPay + | QUICPay + |
ネット通販での利用 | - | ○ |
ポイント還元 | 0.2% | 無し |
既にサービスを開始済みのみずほ銀行は、QUICPay +に対応した実店舗のみ利用できます。それに対しじぶん銀行は、カード番号がアプリ画面上に表示されるためネット通販でも利用出来ます。
スマホデビットのメリット
スマホデビット(スマートデビット)にはどのようなメリットがあるのか。既存のデビットカードや電子マネーと比較します。
スマホがお財布代わりになる
ちょっとした買い物に行くのに、小銭やクレジットカードを持って行くのが面倒だと感じる人は少なくないと思います。ですが家の鍵と一緒に、スマホは肌身離さず持ち歩く人は多いでしょう。
スマホデビットは、肌身離さず持ち歩くスマホが「お財布」になるサービスです。スマホ一台で買い物が出来るので、ちょっと夜に近くのコンビニに行く時にも便利です。
銀行口座直結だからチャージ不要
スマホデビットを使わずとも、スマホで電子マネーを使えば「お財布いらず」で買い物が出来ます。それなら電子マネーで充分、と考える人もいるかもしれません。
電子マネーの場合、オートチャージも含めてお金を「チャージ」する必要があるものが大半です。チャージ金額が足りないと買い物が出来ないですし、電子マネーを使わなくなって残金を払い戻そうと思っても、現金に戻せないものもあります。
スマホデビットは銀行口座と直結しているため、口座の残高があればチャージの必要はありません。もし使わなくなっても、口座の残高を引き出すか他の銀行に振り込めば簡単にゼロに出来ます。
電子マネーより安全性が高い
ほとんどの電子マネーは、不正利用に対する補償がありません。また、紛失時などのカードの停止が出来なかったり、あるいは停止が「翌日」というものもあります。
nanacoカードを落とした…。
— Miyahan (@miyahancom) 2019年1月28日
慌ててコールセンターにかけたけど「すぐには止められないよ。完全に止まるのは明日になるよ」とのこと。
まじかよ…
さすがにクレカからのオートチャージはオンライン処理だし即時停止だと思いたい。チャージ分は最悪やむ無しか。
それに対しデビットカードやスマホデビットは、不正利用に対する補償があるのが「当たり前」ですし、カードの停止も電話一本でほぼ即時完了します。
スマホデビットのデメリット
スマホデビットにもデメリットがあります。
どこでも使えるわけではない
実店舗でスマホデビットを使って支払いをする場合、そのお店が「QUICPay +」に対応している必要があります。
QUICPay +は全国に65万店以上で利用が可能で、大手コンビニやスーパー、ドラッグストアやファミレスなどで利用出来ますが、使えないお店も少なくありません(特に個人商店など)
また、そもそもネット通販で利用出来ないスマホデビットもあるので、そういった意味で「使えないお店が多い」と言わざるを得ません。