家庭用UTMの比較 メリット・デメリットは?

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家庭用UTMの現状を解説します


 ネットワークの安全性を高めるセキュリティ機器として、企業などで導入が進むUTM。家庭向け製品について、「そもそもUTMとは?」といった初歩的な疑問とあわせて分かりやすく解説します。



そもそもUTMとは?


 まずはUTMについて、分かりやすく解説します。


UTMには何が出来るの?


業務用のUTM

UTM

 UTMには、主に以下の機能がそなわっており、導入することでセキュリティが向上します。


  • 外部からの攻撃を防ぐ
  • ウイルス感染を防ぐ
  • サイトのフィルタリング
  • スパムメールのブロック

 インターネット通信の安全性を高めるのに役立つ機器です。通過するデータを検査して、危険性のあるものや許可していないものを「ブロック」することでセキュリティを高める製品です。


 主に企業などで利用されており、現状では家庭では全くと言っていいほど利用されていません。


UTMを家庭で使うメリット


 現在は家庭でほとんど利用されていないUTMですが、家庭で利用する際のメリットは以下のとおりです。


  • ウイルス感染などのリスクを下げる
  • 子供が安全にPC・スマホを使えるようになる

 UTMを導入することで、ウイルス感染やインターネット回線を通じた外部からの攻撃・侵入のリスクを下げることが出来ます。また、サイトのフィルタリング機能もあるので、子供がいる家庭での有害サイトフィルタリングとしても活用出来るでしょう。


 昨今はPCやスマホ以外にも様々な機器がインターネットに接続していますが、その多くはセキュリティソフトなどでのセキュリティ対策が出来ません。UTMを導入することで、家庭全体のネットワークの安全性を高めることが出来ます。


 なお、ウイルスを検知することは出来ますが、PCやスマホに入り込んでしまったウイルスまで検知・駆除出来るわけではないため、PCなどではセキュリティソフト(アンチウイルスソフト)との併用が必要です。


UTMは「門番」

UTMは「門番」のようなもの

UTMのデメリット


 デメリットもあります。


  • 導入に費用と、ある程度の知識が必要
  • 通信速度の低下

 業務用のUTMの場合、リース販売で月額6000円とか、購入の場合でも新品のパソコンよりも高額な価格のものが多いです。家庭向けに今後発売された場合でも、やはりPCと同額、更に年度ごとにライセンスの更新費用が必要となるでしょう。


 また、通過するデータを一つ一つ検査するため、どうしても通信速度の低下や遅延が発生します。よく言われるのが、UTMを導入することでネットサーフィンなどの動作が「引っ掛かりのある」感じになります。


家庭用UTMの一覧・比較


 家庭向け製品を紹介します。


家庭用UTM


 家庭で利用できるUTMとしては「Sophos UTM Home Edition」があります。  これはUTMのソフトウェアを大手セキュリティ企業であるSophosが家庭向けに無料で提供しているもので、ソフトをダウンロードして「ベアボーンPC」と呼ばれる端末などに自分でインストールして利用します。端末自体は数万円程度で購入出来ますが、自分で設定することが必要となるため、知識の無い人が自分で構築するのは難しいでしょう。


 現状では、家庭向けに手軽に導入できるUTMは市販されていないと言わざるを得ません。


UTM「的」な製品も


 UTMとは言えませんが、UTMのようなことが出来るセキュリティ機器は大手セキュリティ企業などから多数発売しています。設定や導入も、WiFiルーターを設置するよりも簡単です。


 主な製品は以下のとおりです。



 いずれの機器も、ウイルスなどの脅威のチェックや、有害サイトのフィルタリング、家庭のネットワークに接続する機器の管理(一覧での確認など)などが可能です。


ウイルスバスター for Home Network

手前がウイルスバスター 既存のルーターに繋げる

 実際に「ウイルスバスター for Home Network」を自宅で試したことがありますが、初期設定や導入も簡単でした。詳しくは実機レビューにて。




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