検出性能に不安 イギリスに本社をおくセキュリティ企業Sophos(ソフォス)の家庭向けセキュリティソフトです。 ウイルス検出性能が過去のテストでは非常に低い成績が続いていたので、性能にやや不安があります。 日本語版を4日間にわたりテストした結果を詳しくレビューします。 |
軽さ | ウイルス対策 | 通信保護 | 脆弱性対策 | WEB保護 | ネット銀行保護 | PC盗難対策 | ID/パス管理 | 保護者機能 |
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7点 |
no data |
目次
Sophos Home Premiumの評価(総評)
セキュリティ性能
アンチウイルスがメインの機能となりますが、検出性能のテストにこの数年参加していません。
しかし、2016年まで参加していたAV-Comparativesのテストでは「非常に悪い」結果が続いていたため、現在も検出性能が低いと推測するのが妥当ではないでしょうか。
以上の理由から、セキュリティ性能は「低い」という評価になります。
動作の軽さ
起動時間 | WEBサイト 5ページ同時読込 |
アプリ起動 (Excel) | |
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Sophos | 33.96秒 | 22.22秒 | 1.051秒 |
ソフト無し | 29.18秒 | 14.95秒 | 0.651秒 |
16.4% | 48.7% | 61.5% |
計測タイムはかなり悪いですが、実際の使用感は4日間使った限りでは不満に感じるほどではありませんでした。時たま、ブラウザの動作が遅くなる(読み込みが一瞬遅れる)ことはありましたが、全般的に「軽い」と言ってもよい動作感でした(Core i5-6600)
謎の不具合
私の環境だけかもしれませんが、Sophosをインストールした直後から「ある不具合」がずっと続きました。
ブラウザに文字を入力する際、半角/全角を切り替えようとすると半角にしたつもりが全角になってしまったり、全角のはずが半角になったりという不具合です。
キーロガー対策でキーボードを検知する機能があるので、これが不具合の原因かなと思います。このような症状が出たセキュリティソフトは初めてです。
購入・価格一覧
10台/1年 5500円 | |
各機能の詳細・評価
ウイルス・スパイウェア対策
AV-TEST 2018/3-4月 |
AV-Comparatives | ||
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Real-World | Reference | Real-World 2018/3 |
Malware Protect 2018/3 |
不参加 | 不参加 |
冒頭でも紹介したように、この数年は主要なウイルス検出テストに参加していません。
過去に参加していたAV-Comparativesのテストでは、Sophosの製品が2016年7月に96.2%、11月に93.9%など極めて悪い成績を連発しています。99%以上が当たり前のテストでこの成績は論外です。
最新のテスト結果が無いため断定は出来ませんが、ウイルス検出性能には期待できません。
スキャンは高速で、1TB近い容量のPCでも2分程度で完了します。
WEB脅威対策
アクセスすることでウィルス感染などの被害に遭う恐れのあるサイトをブロックします。また、ネットバンキングの保護機能もあり、キーロガーなどから防御すると謳っています。
設定画面(WEB)
セキュリティソフトとしては珍しく、ソフト本体上には一切設定画面がありません。その代わりに、ウェブサイトにログインすることでそこから各種設定を変更することができます。
10台まで1ライセンスで使えるので、複数台をまとめて管理する場合には便利そうですが、1台のみで使う分にはデメリットでしかないと感じます。いちいちウェブを開いて設定を確認するのは面倒でした。
保護者機能
有害サイトのフィルタリング機能のみです。PCの利用制限機能などはありません。
フィルタリングはお子さんに見せたくないジャンルを細かく設定することが出来ますが、精度についてはメジャーなソフトには大きく劣るという印象を持ちました。日本のユーザーが全くいない状況なので、特に日本語サイトには弱いです。
例えば「下着、水着」ジャンルをブロックする設定にしても、ワコールやピーチジョンといった下着メーカーのサイトやセシールなどの通販サイトを問題なく閲覧できました。アダルトサイトについてはまずまずの精度ですね。
ブロックした有害サイトの履歴はウェブの管理画面で確認することができます(URLと時刻を確認できる)
サポート
メールとチャットでサポートするとの記載がありますが、残念ながら日本語でのサポートは行っていないとのことです。英語が堪能な人以外は避けた方がよいでしょう。