ノートンセキュアVPNの評価
米国のセキュリティ大手シマンテックが提供しているVPN「ノートンセキュアVPN」の評価レビューです。そもそも何に役立つの?という疑問や、通信速度の実測テストの結果などを紹介します。
目次
ノートンセキュアVPNとは
そもそも何のためのソフトなのかという初歩的な疑問から、実際の使用感などを詳しく解説します。
WiFi通信の安全性を向上するVPNソフトです
ノートンセキュアVPNは、VPNソフトと呼ばれる機能を持つソフトです。
VPNとは、通信内容を高度に暗号化できる仕組みです。この仕組みを利用することで、例えば外出先のカフェや空港などのWiFiを利用した際に、電波を傍受されてやり取りしている内容を盗み見られてしまう危険性を限り無くゼロに近づけることが出来ます。
そもそもWiFiの電波を傍受するとやり取りしている内容が盗み見られるというのはあまり知られていないリスクですが、専用のソフトを使うと誰でも簡単に出来てしまいます。
VPNソフトは外出先でWiFiを利用する際の必需品と言えます。自宅で使うだけであれば、特に必要は無いです。
通信速度の実測テスト結果
VPNを利用すると、通信速度が悪化することがあります。ノートンセキュアVPNはどうか、私が実施した実測テストの結果を紹介します。
Ping値 | ダウンロード | アップロード | |
---|---|---|---|
ノートン | 18.0ミリ秒 | 44.89Mbps | 43.49Mbps |
ソフト無し | 8.6ミリ秒 | 138.93Mbps | 37.56Mbps |
9.4ミリ秒悪化 | 67.7%悪化 | 15.8%向上 |
ダウンロード速度は大幅に悪化していますが、大容量のダウンロードをしない限りは特に影響はありません。使用感はVPN無しの状態とほぼ遜色無く、快適に使用できます。
私はこれまでに20近いVPNを同様にテストしてきましたが、使用感に関してはノートンは上位です。大容量のダウンロードをする場合は、ExpressVPNなどがおすすめです。こちらは通信速度も高速です。
ノートンに同梱
2022年版のノートン(セキュリティソフト)には、ノートンセキュアVPNが無料で同梱されています。セキュリティソフトを購入すると、ほぼフル機能のVPNを容量制限無く利用できます。
セキュアVPN単体で購入した場合の価格は以下のとおりです。購入は公式サイトから。
台数 | 価格 |
---|---|
3台 | 3769円/年 |
1台 | 3229円/年 |
機能の解説
通常使用する分には、操作画面を開いてワンクリックでVPN接続を有効にするだけなので簡単です。その他、追加的な機能があるので紹介します。
接続地を選べる
VPNは接続元の地域を「偽装」することが出来ます。例えば日本にいる人が、アメリカから接続していると装うことが出来ます。
ネットの世界には国境がないと言いますが、実は特定の国からのアクセスを遮断しているウェブサイトは少なくありません。Youtubeでも、動画の作成者が特定の国からの視聴を規制することが出来ます。
そうした規制をかいくぐるのに役立つ機能です。接続元は「日本」を含め世界6カ国から選択出来ます。以前、単独購入したノートンセキュアVPNは28カ国だったので、同梱版との間で若干の違いがあるのかもしれません。
広告追跡ブロック
何か調べ物をした後に、ネットサーフィンをしたら先程まで調べていた事柄に関するネット広告が次々と表示された経験がある人は少なくないでしょう。
ノートンセキュアVPNでは、そうした広告の「追跡」をブロックする機能があります。VPNに接続すると自動で本機能も有効になりますが、任意でオフにすることも可能です。
まとめ
- 外出先でのWiFi利用が安全になる
- 通信品質はVPNとしては良好
- ノートンのセキュリティソフトに同梱
VPN単体での購入も可能ですが、ノートンのセキュリティソフトに無料同梱されているので、こちらを買うと割安です。なお、カスペルスキーにもVPNが同梱されていますが、機能制限があり容量制限や通信速度が低速です。ノートンはほぼフル機能で使えます。