日本でも使用禁止が検討されるTikTokの危険性とは

なぜTikTokがダメなのか、分かりやすく解説します


 日本でも「使用禁止」が検討されているTikTokという動画アプリですが、なぜ危険だと言われているのか分かりやすく解説します。






そもそもTikTokとは何か


TikTok


 本題に入る前に、そもそもTikTokとは何か簡単に説明します。既にご存知の方は読み飛ばしてください。


 TikTokは中国・北京に本社を置くバイトダンス社が開発、提供している動画投稿アプリです。2012年に設立されたバイトダンス社ですが、2019年には売上高1.8兆円を超える企業に成長しています。


TikTokのユーザー数は世界で約5億人、日本でも約1千万人のアクティブユーザーがいるとされています。日本では10代・20代の若者の間で流行していますが、それに目をつけて若者への情報発信ツールとして企業や自治体なども参加しています。


TikTokの使用禁止が検討されている背景


 2020年7月に報道された、自民党の議連によるTikTokを始めとする「中国発のアプリ」の利用制限。なぜそのような話が出ているのか、その背景を分かりやすく解説します。


個人情報が中国政府に渡るという懸念


 TikTokのアプリは、端末内の電話帳データや位置情報データにアクセスすることが出来ます。電話帳データについては電話帳のデータと照合してTikTokにアカウントを持つ人を見つける機能などに役立てられているようです。


 こうした機能が作用するには、例えば電話帳のデータを一旦TikTokのサーバーに送信する必要があります。そうやってTikTokのサーバーに集められた情報が、中国政府に渡ってしまうのではないか、との懸念が日本やアメリカなど世界の一部の国の中で湧き上がっています。


笹を食べるパンダ


懸念の正体は中国の「ある法律」


 こうした懸念の背景には、中国で2017年に施行された国家情報法という法律の存在があります。


 この法律は、中国企業は中国政府が要求するあらゆる情報を引き渡すことを義務付けるものです。例えばTikTokユーザーの情報の電話帳データや位置情報データを引き渡せ、と命令されたらTikTok(バイトダンス社)側がそれを拒否することが出来ないのではないか、というのがこの問題の本質的な部分です。


 以前から話題になっていたファーウェイやZTEといった電子機器メーカーに対する懸念も、同様にこの国家情報法の存在が本質的な原因です。


 例えば中国政府を批判する人の交友関係を調べて、何らかの工作活動を行うとか、あるいは収集した情報をもとにウイルスメールを送りつけ、重要な機密情報を盗み出すといったことが懸念されます。


中国製アプリが諜報活動に活用される懸念


 多くの日本国民にとって、あまりピンと来ない話だと思いますが、例えばあなたの知り合いに国家公務員や防衛産業に従事する人がいたとします。そういった「重要人物」に対して巧妙に貴方になりすました偽メールが送られた場合、何の事前情報も無く当てずっぽうに送られたメールよりもターゲットに届きやすくなり、サイバー攻撃の格段に精度が向上します。


TikTok自体が危ないアプリというわけでない


 勘違いしてはならないのは、TikTok自体がウイルスアプリのような危険なものではない、ということです。TikTokのアプリ自体は安全性が確認されており、だからこそ世界中で数億人の人が利用しているわけです(一方で中国政府の検閲に協力しているとの指摘もある) 現時点でTikTokにリスクがあるという明確な指摘はありません。


 懸念されているのは中国の国家情報法であり、TikTokはある意味「被害者」とも言えます。また、TikTokを使用禁止にしたからといって、他にも中国企業が提供しているアプリは世の中に数多く存在していますから、TikTokの使用をやめれば安全という話でもありません。


海外では既に「使用禁止」の国も


 日本やアメリカでTikTokを始めとする中国企業のアプリの「使用禁止」が検討されていますが、既にインドでは2020年6月からTikTokやウェイボ(中国版Twitter)、チャットアプリのWeChatなど59のアプリの使用が禁止されています。また、アメリカでは軍などの一部の政府職員のTikTokの使用を禁止しています。


 また、ファーウェイやZTEといった中国の電子機器メーカーの製品を「使用禁止」とする方針を打ち出す国も徐々に増えています。




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