スマートスピーカーのメリット・デメリット
米国では既に1100万台が販売され、普及が進むスマートスピーカー。私の手元にも最近ようやく「LINE WAVE」が届いたので、実際に使ってみて感じるメリット・デメリットや、今後追加される機能によって得られる「変化」を解説します。
目次
スマートスピーカーのメリット・利点
まずはスマートスピーカーを使う利点から解説していきます。
手を使わずに操作できるのは便利!
私のLINE WAVEは今のところ、LINE musicを使って音楽を垂れ流すだけの機械でしかありません。ですが、これを「声で」操作できるのは思いのほか便利だと感じます。
PCでタイピングをしながらでも「クローバ、音楽を止めて」と言えば音楽が止まりますし、あまり好みでない曲が流れた時は「クローバ、次の曲を流して」と言えば次の曲が流れます。音量調整も声でできます。
手を止める必要なく操作できるのは本当に楽です。また、食器洗い中など手を離せない時に使えるのも良いです。これから機能が追加されていけば、更にその恩恵を受けることが出来ると期待しています。
時間を節約できる
例えば「Amazon Echo」を使えば、音声操作で自宅にタクシーを呼ぶことができます(米国で運用中)
必要な動作は、
「Hey Alexa、タクシーを呼んで」
と、一声掛けるだけです。
スマホのアプリを開いたり、配車センターに電話する必要はありません。圧倒的に時間の節約になります。まるで秘書に指示を出すかのように、一瞬であなたのリクエストに応えてくれます。
タクシーを呼ぶのはあくまでも一例で、スマートスピーカーの普及に伴い「出来ること」は今後もどんどん増えていくでしょう。AIによる情報処理ならではの「時短」が可能になります。
リモコン代わりになる
Google Homeをはじめ、多くのスマートスピーカー(ホームアシスタント)は対応する家電を操作することが出来ます。
接続や設定が必要ですが、例えばリビングから子供部屋の電気を点けて、子供を起こすようなことも可能です。将来的には、寝る前にリビングで「一声」掛けると寝室のエアコンがオンになる、なんてことも出来るようになるかもしれません。
スマホを使う回数が減る
メール、あすの天気、最新のニュース、今日の予定などを確認するためにスマホを開く機会は一日に何度もあります。英国企業の調査によれば、スマホユーザーは一日平均でなんと221回もスマホをチェックしているそうです。
スマートスピーカーが家にあれば、在宅中の「スマホチェック」の回数を減らすことが可能です。
手間が減るだけでなく、例えば就寝前のスマホチェックを無くすことができれば、睡眠の質を改善することにも繋がるでしょう。
スマートスピーカーのデメリットと欠点
続いて、スマートスピーカーが抱える欠点を紹介します。
声を出すのが面倒・恥ずかしい
スマートスピーカーと同様に音声認識AIが使える「Siri」がiPhoneに搭載されています。iPhoneユーザーなら一度は試したことがあるのではないでしょうか。
ですが、Siriを人前で使った経験がある人はほとんどいないと思います。米国企業の調査では、公共の場でSiriなどの音声操作をした経験がある人は、全体のわずか3%だったそうです。
スマートスピーカーは自宅で使うものなので、公共の場で使うものではありません。しかし、同居の家族がいる場合はためらいを感じてしまう人が少なくないでしょう。私もLINE WAVEが手元に届いて使っていますが、家族の前で使うのには若干抵抗を感じます。
「機械」に向かって話しかける、という動作が行われるようになったのは、人類の長い歴史の中で直近のわずか数年のことです。音声操作が受け入れられるまでには、まだしばらく時間が掛かるでしょう。
大量の情報を処理するのには向かない
液晶ディスプレイを搭載した機種も増えつつありますが、基本は「音」による情報の入出力となります。
音声情報による情報処理は、文字を始めとする視覚情報と比べると大量の情報量を処理するのに向きません。例えばニュース記事をチェックするにしても、ヘッドライト程度であれば音声で聞く方が楽かもしれませんが、長文の記事を耳で聞くのは大変ですよね。
セキュリティ上の懸念
インターネットに接続した機器の宿命ともいえますが、ネットに繋がっている以上はサイバー攻撃と無縁ではいられません。
以前、サムスンなどのスマートテレビをハッキングし、室内の音声を盗聴するという手口が話題になったことがあります。スマートスピーカーもマイクを搭載していますから、原理としては同じような盗聴が不可能ではありません。