音声認識AIのセキュリティ
Amazon EchoやGoogle Homeといった、音声認識AIを搭載した「アシスタントデバイス」と呼ばれる製品が登場しています。日本ではいずれも未発売ですが、既に発売中の米国ではAmazon Echoが入荷待ちになるほどの人気。日本での発売を心待ちにしている人も少なくないでしょう。
しかし、最新のテクノロジーにもセキュリティ上のリスクが付き物です。このページでは、Amazon EchoやGoogle Homeを始めとする音声認識AI搭載のアシスタントデバイスのセキュリティについて詳しく解説していきます。
目次
考えられるセキュリティリスクは?
まだ世の中に出回っている台数が少ないため、今のところは攻撃の対象とされる危険性は低いです。しかし、普及するにつれて脅威が高まっていくのは間違いありません。今後発生が予想される被害は以下のとおりです。
音声の盗聴
Amazon EchoやGoogle Homeといった音声認識AIデバイスは、音声を拾うための高性能なマイクを搭載しています。そして、インターネットに接続していますから、ネットを通じた不正侵入によって部屋の中の音声を盗聴することが、原理的には可能です。
勝手に買い物される・決済情報の流出
将来的には音声認識AIデバイスを通じた買い物が一般的になっていきます。歯磨き粉や洗剤といった日用品から実現していくでしょう。こうした機能を、不正侵入によって操ることで「注文していない大量の商品が届く」といった事例も起こるかもしれません。
また、音声認識AIデバイス自体がカード番号等の決済情報を保存するようになると、それを狙った攻撃も発生するでしょう。
ハッキングで家電が操られる
エアコンや部屋の電灯などを操作することが出来ます。
音声認識AIデバイスへの不正侵入によって、こうした家電が不正に操作されてしまうリスクがあります。
安全に使うためのセキュリティ対策は?
では、音声認識AIを安全に使うにはどうすればよいのでしょうか。
今のところセキュリティソフトはありませんが、出来る対策はあります。
アップデートを怠らない
音声認識AIデバイスは定期的にアップデートが行われます。
中にはセキュリティ上の重大な欠陥を潰すために実施されるものもあるので、常に最新の状態を保つように心がけてください。設定を変にいじらなければ、初期設定で自動でアップデートが適用される製品が多いです。
ルーターの設定を適切に行う
音声認識AIデバイスは家庭の無線LANに接続して使います。従って、接続するルーターのセキュリティ設定は充分に確認してください。破られやすい簡易なパスワード設定や、弱い暗号化方式での設定(WEPなど)、ルーター本体の脆弱性の3点には特に注意してください。
セキュリティルーターを使う
現状では、音声認識AIデバイスを保護するセキュリティソフトはありません。それでは不安だという人には、セキュリティ対策が出来るルーターをおすすめします。
家庭のインターネットの「入り口」にあたるルーターですが、そこで通信を監視して安全性を高めるのがセキュリティルーターです。音声認識AIデバイスに限らず、パソコンやスマホ、ゲーム機やエアコンなどあらゆる「ネットに繋がる機器」を保護します。
・家中のネット機器を保護するノートン・コアとは?
・ウイルスバスター for Home Networkの評価レビュー
関連記事
スマート家電のセキュリティ対策スマート家電のセキュリティ対策をまとめています |
・ホームアシスタントの比較
・スマートスピーカーの比較