- 2017年1月20日更新
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実現するか 正真正銘の「Windowsスマホ」
既に紹介しているWindows 10 Mobileを搭載したWindows Phoneたちは、Windows10を名乗れどPC版のそれとは全く別のOSです。大画面に接続するとPCっぽく使える機能もありますが、PC用のソフトが使えないなどの点がネックになっています。
ですが、こうした状況を吹き飛ばすような新たな可能性が浮上してきました。それは、PCと同じWindows10を搭載した正真正銘の「Windowsスマホ」が登場するという可能性です。以下、その兆候と実現した場合のメリットを紹介します。
目次
注目すべき3つの出来事
まずは、フルスペックのWindowsスマホの実現へのステップとなりうる、3つの出来事を紹介します。
ARM版Windows10の投入
Microsoftは従来のWindows10に加えて、ARM版Windows10と呼ばれる新たなバージョンを投入すると発表しました。このARM版Windows10は従来のWindows PCで使われてきたIntelのCoreやAtomではなく、Androidスマホなどへの採用実績が豊富なSnapdragonなどのCPUで動くように作られたOSです。
従来のWindows10とほぼ同じように動作し、なおかつ従来のPC用のソフトも「一応」そのまま動くので、フルスペックのWindows10と言っても差し支えないOSだそうです。また、Snapdragonで処理することで従来よりも低消費電力を実現、またSIMモデルを作りやすいといった利点があります。
このARM版Windows10の投入により、「Windowsスマホ」の実現可能性が高まったと言えるのではないでしょうか。
Microsoftの要件緩和
これまでMicrosoft社では、Windows10の提供要件として画面が「8インチ以上」であることを定めていました。それ未満の端末については、Windows 10 Mobileを採用するように誘導していました。
ところが、徐々にではありますがこの要件が崩れつつあります。
2017年1月には、富士通がWindows 10 Proを採用した6インチタブレット「ARROWS Tab V567/P」を発表しました(法人向けモデル) 本来ならWindows 10 Mobileを採用するサイズですが、富士通がMicrosoftと交渉した結果、実現したとのことです。
スマホ市場で苦戦している(というか勝負にすらなっていない)Microsoft社側も少しずつ考えを変えてきている印象があります。
フォルダブル端末の登場
2017年は「フォルダブル端末」の登場が注目を集めそうです。フォルダブル端末というのは、一言でいえば「折り畳めるスマホ」です。折り畳むことでタブレットにも、スマホにも「変身」するという画期的な商品です。
これまで技術的に実現が難しかった形状ですが、いよいよ2017年後半にはLGやサムスンから製品が発売されると言われています。
実はMicrosoft(NOKIA)もフォルダブル端末に関する特許を取得しています。「Windowsスマホ」をフォルダブル端末として投入すれば、1台の端末でスマホとしても、Windowsタブレットとしても使えて便利ですよね。
実現した場合のメリット
「Windowsスマホ」が実現した場合のメリットを考えてみましょう。
全てが1台の端末で済む
「Windowsスマホ」が1台あれば、スマホもパソコンも完全に1台で済みます。
外出先ではスマホとして使いつつ、家ではモニターや無線のキーボードやマウスと接続すれば、PCとしても使えるわけです。PCとスマホを別々に維持する必要性が低下します。ゲームや負荷の大きな作業をする人には「スマホ」では対処できないでしょうが、「PCはたまにしか使わないけど、無いと困る」という人には最適解となりうるのではないでしょうか。
普及するには大きな壁も
仮にWindowsスマホが実現したとしても、越えなくてはならない大きな「壁」が立ちはだかっています。
それは、スマホ向けアプリの種類です。
Windows PhoneはAndroidやiOSと比べ、使えるアプリの数が圧倒的に少ない状況があります。PCのソフトがそのまま使えるとは言っても、スマホとして使えるアプリが少ないのは致命的です。こうした状況が改善されなければ、普及は難しいでしょう。Windows Phoneを紹介している私ですら、Windows Phoneは普段使いしていません。
ただ、法人向けとなれば状況は違いますね。アプリが少ないという欠点よりも、PCのソフトが使えるという利点の方を活かすことが出来るかもしれません。スペック次第ではありますが、会社のオフィスの机にディスプレイとマウス、キーボードだけ設置して従業員にWindowsスマホを支給、パソコン作業をする時は必要に応じてディスプレイなどに各自で接続してもらう、というやり方が定着するかもしれません。
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