スーパーセキュリティとウイルスセキュリティの違い
ソースネクスト社が販売するセキュリティソフト「ZEROスーパーセキュリティ」と「ZEROウイルスセキュリティ」 両者の違いは何なのか、セキュリティソフトのレビューを続けて10年になる私が解説します。
目次
同じなのは「販売元」だけ
似たような名前のソフトですが、販売元がソースネクスト社であること以外は全てが異なるソフトです。まずは両者の「生い立ち」を紹介します。
ZEROスーパーセキュリティとは
「ZEROスーパーセキュリティ」はルーマニアに本社を置くSOFTWIN社が開発しているセキュリティソフトです。
海外では「BitDefender」というブランド名で知られ、ウイルス検出性能に定評があるブランドです。
ZEROウイルスセキュリティとは
1990年にインドで創立されたK7Computing社が開発しているセキュリティソフトです。
海外では「K7 Antivirus」という名前で販売されています。国内でも海外でも、低価格を売りにしているようで、ZEROシリーズの中でも最安のラインとなります。
機能や性能の比較
続いて、各機能の性能や特徴を比べてみましょう。
価格
スーパーセキュリティ | ウイルスセキュリティ | |
---|---|---|
1台版 | 3218円 | 1814円 |
5台版 | 6458円 | 4514円 |
いずれも「更新不要」で、最初にインストールしたPCが壊れるまで使い続けることができます。
公式サイトでの販売価格ですが、ウイルスセキュリティの方が圧倒的に低価格となっています。更新不要である点もふまえると、ウイルスセキュリティは最も安く使えるセキュリティソフトの一つです。
セキュリティ性能
平均値 | AV-TEST 2020/3-4月平均 |
AV-Comparatives | |||
---|---|---|---|---|---|
Real-World | reference set | Real-World 2020/3 |
Malware Protection 2020/3 | ||
スーパーセキュリティ | 99.87% | 100% | 100% | 99.5% | 99.98% |
ウイルスセキュリティ | 99.55% | 98.2% | 100% | 100% | 99.99% |
平均値 | AV-TEST 2019/3-4月平均 |
AV-Comparatives | |||
---|---|---|---|---|---|
Real-World | reference set | Real-World 2019/3 |
Malware Protection 2019/3 | ||
スーパーセキュリティ | 99.85% | 99.40% | 100% | 100% | 99.99% |
ウイルスセキュリティ | 99.38% | 98.95% | 100% | 98.60% | 99.95% |
ウイルス検出性能に定評があるBitdefenderのOEMである「スーパーセキュリティ」は、ウイルス検出性能テストで上位の結果。
それに対し「ウイルスセキュリティ」は性能テストで最下位クラスの成績となることが多く、検出性能はセキュリティソフトとしては低いと言えるものです。
その他、スーパーセキュリティにはセキュリティ対策に有用な「脆弱性アップデート機能」がありますが、ウイルスセキュリティにはそれがありません。
セキュリティ性能という点では「スーパーセキュリティ」の方が圧倒的に優れています。
動作の軽さ
平均値 | PC起動時間 | WEBサイト表示 | ソフトの起動 | |
---|---|---|---|---|
スーパーセキュリティ | 90.6% | 12.5% | 59.5% | 199.7% |
ウイルスセキュリティ | 5.8% | 3.6% | 5.7% | 8.0% |
私が実施したテストの結果です。
使うPCとの相性によっては、大きく異なる結果が出る恐れがある点はご了承ください。
「ウイルスセキュリティ」は動作の軽さに定評があるESETと比べても遜色ない動作感です。PCの動作にほぼ悪影響は無く、古いPCやWindowsタブレットにもおすすめ出来ます。
それに対し「スーパーセキュリティ」は決して軽いとは言えない使用感で、やや負荷を感じます。また、PCとの相性によっては動作が著しく重くなる現象が見られる機会が他のセキュリティソフトと比べて多い点もマイナスポイントです。
まとめ:買うならスーパーセキュリティ
ウイルス検出性能がWindows Defenderよりも低い「ウイルスセキュリティ」は、当サイトとしては使用を推奨しません。わざわざお金を払うなら圧倒的に「スーパーセキュリティ」の方をおすすめします。