qq.comから大量に届くスパムメール
ここ数日、私のメールアドレス宛に「〜@qq.com」というアドレスから大量の迷惑メールが届いています。この迷惑メールを詳しく解説します。
目次
実際に届いたメールを紹介します
まずは実際に受信したメールを詳しく紹介します。
中国語の文面とその意味
Google翻訳で日本語に翻訳した結果は以下のとおり。
あなたは私を望んでいないのですか? 私にQ1991900074を追加し、あなたにああアドレス554638コードCOMを送信する188カラフルな金があります テキストと音声チャットモードをサポートし、最大588までの治療が唯一のものであり、すぐに行動してください。
Qから始まるIDは、中国のIT大手テンセントが提供している「テンセントQQ」というインスタントメッセンジャーのアドレスのようです。日本でいうLINEのIDのようなもので、ユーザー数は10億人を越すサービスです。
発信元は?
発信元はqq.comのフリーメールアドレスで、メールごとにアドレスが異なっていました。また、ヘッダー情報を見てみると「mta.yiban.cn」を経由していることが分かり、zimbraというクラウドサービスを通じて送信されているようです。
メールごとに送信者名や文面が異なっていることに加え、メール本文の一文字一文字の間にHTMLで隠した単語のフレーズが挿入してあるのが特徴です(メール本文をそのままコピペすると、意味不明な内容になる)
3日で32通も届いた
私のもとには8月13日から15日昼にかけて合計で32通のメールが届きました。
何が目的の迷惑メールなのか?
では、この迷惑メールは何が目的なのか。背景を考察します。
送信者の目的は?
qq.comから届く大量の迷惑メールは、実は以前にも日本国内で話題となってことがあります。
2017年8月、日本の国会議員事務所などにqq.comから今回と同様のメールが大量に届くという事件がありました。野田聖子議員のもとには、実に1日に5万通もの迷惑メールが届いたと報道されています。
その際の迷惑メールにはカジノや中国のオンラインゲームへのリンクが添付されており、ユーザーを獲得することで報酬(ゲーム内のコインや、新規会員獲得へのアフィリエイト報酬)を得ることが目的として推測されます。
今回のメールにはそうしたサイトへのリンクはありませんでしたが、QQを通じてコンタクトを取るように促しているため、実際にコンタクトを取ると2017年の迷惑メールと同様にカジノやオンラインゲームへの登録を促される可能性があります。
リンクを付けたスパムメールをばらまくと、アカウントが凍結され報酬を得られなくなることがあるため、そのような面倒な手順を踏んでいるものと思われます。
なぜ自分のアドレスに届くのか
大量の迷惑メールが届くと、「メールアドレスが流出しているのでは?」と不安に感じる人も少なくないでしょう。
もちろん、実際にメールアドレスが何らかの理由で流出したことで迷惑メールが届くようになってしまう例もありますが、そうでないケースも少なくありません。
迷惑メールはランダムな宛先に無差別に送信されるケースがあります。
そうやってランダムに送信して「届いた」アドレスをリスト化し、生きているアドレスのリストとして売買されるケースがあります。
対処方法は?
最後に、対処方法を紹介します。
qq.comからのメールを受信拒否でOK
今回の迷惑メールは、いずれも「〜@qq.com」というアドレスから届いています。なので「qq.com」からのメールを受信しない設定にすれば、メールは届かなくなります。
ヤフーメール、Gmailなどは設定画面からドメインごとの受信拒否設定が可能なので、設定しましょう。
Thunderbirdなど一部のメーラーには受信拒否設定がありませんが、メールサーバーの方で設定することで拒否設定できる場合があります。例えばさくらインターネットを利用している場合、さくらのウェブメールの「設定」→「メールフィルター」と進むと設定できます(ブラックリストに「qq.com」を追加)
ただし、qq.comのアドレスからのメールを全て弾いてしまうため、中国とやり取りがある方は注意が必要です。
「QQ」と検索して引っかかったメールを削除
大量に迷惑メールが届いて収集がつかなくなった場合は、「qq.com」とメールボックスを検索することで、今回の迷惑メールを見つけ出すことができます。一括で削除すればスッキリ消えます。