迷惑メールが届く理由 メアドの流出経路は?
ある日突然届き始める迷惑メール。メールアドレスはどこからどのようにして「漏れる」のか、その仕組みと対策方法を紹介します。
目次
スパムメールが届くようになる理由
まずは迷惑メールが届く「仕組み」を紹介します。いくつかのルートがあります。
メアド収集目的のサービスに登録してしまった
スパムメールを配信するためにメールアドレスを「収集」する目的で仕掛けられた罠に引っかかってしまうケースです。
メールマガジンや懸賞などの形で多くのユーザーをおびき寄せ、メールアドレスを入力させることでアドレスが「流出」します。
また、メールアドレスなどの情報を二次利用するという利用規約に気づかないまま同意してしまっているケースも、少なからずあります。
どこかの企業から流出した
大手企業が運営しているウェブサービスでも、ハッカーによる攻撃で大量の個人情報が流出することがあります。例えば2017年には米国のヤフーから30億件分の個人情報が流出し、その中にはメールアドレスも含まれていました。
流出した個人情報が闇市場で売買され、迷惑メールの送信に悪用されるケースもあります。
メールアドレス収集ツールに捕捉された
世の中にはメールアドレスを収集するツールというものがあります。
ネット上に公開されているアドレスを自動で集めてくるものや、ランダムの文字列を生成してそこにメールを送信し、実際にメールが届いたものをリスト化していく仕組みのものがあります。
そうやって作成されたメールアドレスのリストは、迷惑メールの送信業者の間で売買されることもあるようです。
必ずしも「流出」が理由でない場合も多い
公開していないメールアドレスに迷惑メールが届くようになると「アソコから漏れたのでは?」という疑念を持つ人は少なくないでしょう。先日もこのようなツイートが話題を集めました。
ですが一つ上の項目でも紹介したように、メールアドレスの収集ツールというものがある以上、情報流出とは関係無く迷惑メールが届くことは珍しくないです。
利用するサービスごとにメールアドレスを変えている人もいるかもしれませんが、「流出元」を突き止められると思わない方がいいです。また、断定できない以上は無闇に情報流出と騒ぎ立てるのもよろしくないです。
迷惑メールが届かないようにするには?
では、迷惑メールが届かないようにするにはどうすればいいのか。上で紹介した、迷惑メールが届くようになる「原理」をふまえて対策を紹介します。
一度届き始めたら諦めるしかない
迷惑メールが一度届き始めると、それを止めることは難しいです。業者間でリストが売買され、少しずつ拡散していくことを食い止める術はありません。
メーラーやWebメール、セキュリティソフトの「迷惑メールフィルター」を活用しながら上手に振り分けを行っていくしかありません。あまりにも迷惑メールが多い場合は、アドレスの変更をおすすめします。
メールアドレスを複雑にする
届くようになった迷惑メールを食い止めることは難しいです。しかし、迷惑メールが届かないように備えることは可能です。その対策として一番おすすめなのが、メールアドレスを複雑にするという対策です。
上でも紹介したメールアドレスの収集ツールは、テキトーな文字列を生成してそこにメールを送信していきます。世の中に存在する言葉(人名、地名など)を当てはめて送信するという仕組みもあります。
なので、メールアドレスを考える際には
- 辞書にあるような「言葉」は使わない
- 文字数を長くする
- 英字・数字を混ぜて複雑にする
この3点を意識しましょう。
メールアドレスを使い分ける
流出により迷惑メールが届くようになるケースもありますし、複雑なメールアドレスを設定しても収集ツールに捕捉されてしまう可能性をゼロにすることは出来ません。
迷惑メールが届かないでほしいアドレスと、届いてもいい(重要なメールは来ない)アドレスといった具合にアドレスを使い分けることで、大事なメールが迷惑メールに埋もれてしまうという被害を防ぐことが出来ます。
また、迷惑メールは時にウイルスを含んでいたり、フィッシング詐欺に繋がる場合もあります。「流出させない」アドレスでネットバンキングなどを利用することをおすすめします。