Googleメンバーシップ・リワードという詐欺ページ

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Googleメンバーシップ・リワードとは?


 PCやスマホでネットサーフィンをしていると突然「Googleメンバーシップ・リワード」というページにジャンプする被害が数多く報告されています。私も先日遭遇する機会があったので、その仕組みなどを詳しく解説します。






ネットサーフィン中に突然現れる「当選」画面


 まずは実際に表示される「当選画面」を見てみましょう。


私が遭遇したもの


 実際に私が2018年10月に遭遇した「Googleメンバーシップ・リワード」の当選画面を紹介します。


おめでとうございます!Googleをお使いのあなた!当選者に選ばれました。

突然現れた「おめでとうございます!」という画面

 症状としては、ある画像素材のサイトをPCで閲覧していたところ、突然画面が切り替わり「おめでとうございます! Googleをお使いのあなた!」と表示されました。


 OKをクリックすると、Googleのサイトそっくりのデザインで「Googleギフトが当選しました!」という画面が表示され、iPhone XやiPadなどが当選したといいます。


 ページをスクロールすると、「当選した」という人たちの顔写真とコメントが掲載されており、本物のように見えてしまいます。


Googleメンバーシップ・リワードのコメント欄

コメントが載っていて本物のように見えるが・・

指示に従うとどうなるのか


 では、この当選画面の指示に従うと何が起こるのか。実際に騙されてみた結果を発表します。


Googleに関するクイズに答える

クイズが3問答える

 まず、Googleに関する簡単なクイズに回答する必要があります。
 同社の創立者や設立年、本社がある国をいずれも三択で回答しました。これは「ググれば」簡単に答えが分かる質問ですが、実は不正解の選択肢を選んでも問題無く次に進むことが出来ました。


回答が終了すると数秒間待たされる

回答が終了すると数秒間待たされる

 クイズに答えると、数秒間待たされます。


賞品を選択する画面

賞品を選択する画面

 続いて、賞品を選択する画面が表示されました。
 私の場合はiPhone X 64GB、iPad Air2、SAMSUNG S6 128GBの3つがありましたが、過去にはゲーム機のPS4などが表示されたこともあるようです。


 iPadなどは「在庫なし」ということなので、iPhone Xを選択します。


iPhoneのサイトにジャンプ

別サイトにジャンプした

 すると別サイトにジャンプしました。  「郵便物」という入力欄にメールアドレスを入力するとiPhone Xがもらえるそうです。入力します。


クレジットカード情報の入力を求められる

クレジットカード情報の入力を求められる

詐欺なので注意してください


 言うまでもなく、この当選画面は詐欺です。続いて、起こり得る被害などを紹介します。


こんな被害が起こります


 こうした当選画面の指示に従うことで、最終的にはクレジットカード情報の入力を求められました。つまり、この当選詐欺はクレジットカード情報を盗み出すためのトラップ(罠)であることが分かります。


 今回入力したカード情報があれば、ネット通販で自由に買い物が出来てしまいます。収集した情報を悪用し、金品を騙し取る目的で行われていると推測できます。


カード情報を盗まれる被害が発生する


引っかかってしまった場合の対処方法


 この記事を読む前に詐欺に引っかかってしまい、カード情報などを入力してしまった場合は、今すぐカード会社に連絡をしてください。電話番号はカードの裏面に書いてあります。


 このような詐欺被害の場合、自分でカード情報を入力しているため被害額が補償されないケースもあります。一刻も早くカードを停止してください。


 あわせて、警察に被害を届け出てください。交番ではなく警察署がおすすめです。




なぜ表示されるの?仕組みを解説


 ネットサーフィンをしているだけなのに、何故このような画面が突然表示されるのか。その仕組みを解説します。


広告として配信されている


 当サイト「セキュリティソフト比較サイト」を含め、ほとんどのウェブサイトは広告を掲載しています。多くの場合、Googleなどが提供している広告を自動で配信するサービスを利用し、広告を自動で配信しています。


 偽当選画面もこうした広告ネットワークを悪用しています。
 広告の配信サービスに不正な方法で「リダイレクト広告」と呼ばれるものを流し、その広告が表示されたユーザーを自分のサイトに誘導するという手口です。ユーザーは広告をクリックしなくても、広告が表示されただけで飛ばされてしまいます。


当選詐欺は広告として配信されている


 なお、広告の配信はすべて自動で行われているため、サイトの運営者側が気づいていないケースが圧倒的に多いです。むしろ運営者側が好き好んでリダイレクト広告を流しているという例は皆無でしょう。私も大手マスコミのサイトで遭遇した経験があります。


ブロックできないの?


 広告ネットワーク側で「不正」と判断され次々にブロックされてはいますが、被害が跡を絶ちません。


 また、Google Chromeなどのブラウザには、こうしたリダイレクト広告で「飛ばされる」被害を防ぐ機能を取り入れてはいます。すべてブロック出来ているわけではないようですが。


 より強力にブロックするなら、各ブラウザに「アドブロック」と呼ばれるアドオンを追加することで被害の発生が減少します。ただし、アドブロックの使用を許可していないサイトもあるため、閲覧出来なくなるサイトがある点は不便かもしれません。




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