顔写真をネットに公開すると起こる恐ろしい事態とは

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顔写真をネットにアップしてはいけない


 SNSなどで気軽に写真を公開できる時代ですが、アップされた顔写真には「思いもよらない」形で悪用されるリスクがあります。特に最近はAI(人工知能)を使った新たな悪用事例も登場しているので、注意が必要です。






公開した写真・動画の悪用事例


 まずは実際に起きている「悪用事例」を紹介します。顔写真を公開するリスクを体感してください。


偽の「口コミ」に悪用


 昔からある事例です。
 SNS等にアップした写真が何者かに勝手に使われ、全く知らないところで自分の発言として「口コミ」が発信される事例です。


偽口コミの片棒を担がされる

言ってもいない口コミの「発信者」に仕立てられる

 健康食品や美容関連のサイトでは、架空の「口コミ」が掲載されている事例が少なくありません。口コミに真実味を持たせるため、SNS等で収集した誰かの顔写真を勝手に添付して口コミとして掲載している例があります。


SNSなどで拡散


 2015年7月にTwitterで発生した事件です。


○○デモに連れていかれた、我が孫、聖羅が熱中症で還らぬ人になってしまいました。あの嫁はゆるせません。わたしたちは何度も聖羅を置いてくように話したのですが...。聖羅は何度も何度も帰りたい、と母に泣いてたそうです。

引用元:akky1967 (@akky1967)

 衝撃的な文章と共に、母親に抱きかかえられた可愛い赤ちゃんの写真がアップされ、またたく間に拡散していきました。


投稿された画像のイメージ

投稿された画像のイメージ

 しかし、実際にはこの赤ちゃんは元気で、親子はデモにも参加しておらず、更に「聖羅」という名前でもないことが明らかとなりました。


 写真を勝手に使われた父親は発信者情報の開示を求め、嘘の投稿をした男が慰謝料を支払う形で決着しました。


 他にも、顔写真を第三者に勝手にTwitterのアイコン画像として使われ、そのアカウントが過激な発言を繰り返すなどしてその人の名誉を傷つける事例もあります。


AIを使ってポルノ動画を作られる


 最新の悪用事例です。


 「Fakeapp」という無料のアプリケーションを使うことで、アダルトビデオなどの動画に他の人の顔を簡単に合成することが可能です。一定のPC性能は必要ですが、簡単な操作で誰でも簡単に「アイコラ動画」を作成できます。


 中には精巧に作られた動画もあり、一見すると本人が出演していると勘違いしてしまうものも少なくありません。



メルケルの演説動画にトランプの顔を合成

 現在は海外を中心に、有名女優の顔を合成した動画が出回っていますが、将来的にはSNSから収集した「素人」の写真を拝借する事例も出てくるはずです。


 ポルノ動画に限らず、例えば反社会勢力の人たちと親密に談笑しているような偽動画を作られるとか、あらゆる悪用方法が想像できます。


写真・動画の公開は慎重に


 従来からあったような悪用事例に加え、技術の進歩により「想像もしなかった」ような形で自分の顔写真が悪用されるリスクが高まっています。


 写真や動画の公開に対して、より慎重になるべきです。また、安易に自分の写真を撮らせることにも注意が必要です。




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