ウェブカメラを使った盗撮を防ぐ
ノートパソコンを中心に、カメラが付いたパソコンが増えています。しかし、そうしたカメラをウイルス感染などで遠隔操作し、盗撮することも原理上は可能です。盗撮被害を防ぐために簡単に出来る対策を紹介します。
目次
ウェブカメラを使った盗撮被害とは?
まずはウェブカメラによる盗撮について、被害の状況を紹介します。
技術的に「覗き見」が可能
パソコンに接続、もしくは本体に装備している「ウェブカメラ」はその原理上、第三者が遠隔操作することで盗撮に悪用することが可能です。
例えば遠隔操作ウイルスのようなものに感染させたり、あるいはパソコン本体を犯人が操作して盗撮ソフトのようなものを仕込むことで盗撮が可能となります。
「盗撮」ですから、被害に遭っても気づかない場合もあるでしょうし、盗撮して得た動画や画像を使って脅迫する事件も海外で発生しています。
「盗撮した」と脅す詐欺も発生中
一方で、盗撮していないのに「盗撮した」と脅迫する迷惑メールもあります。私も実際に受け取ったことがあります。
ウェブカメラで撮影した映像を流出されたくなければ金(ビットコイン)を支払え、という内容です。実際にビットコインの送金履歴を確認しましたが、残念ながら被害に遭われた方が何人かいらっしゃるようでした。
本当に盗撮されているかどうかの判断は難しいところですが、実際に盗撮された画像や映像がメールに添付されていなければ、「嘘」と判断してよいでしょう。本当に盗撮しているのであれば、画像を添付した方が脅迫の成功率が高まるわけで、それをしていないというのはつまり嘘である可能性が大きいです。
ウェブカメラの盗撮を防ぐには
では、盗撮被害を防ぐには何をすればいいのか。簡単に出来る対策を紹介します。
カメラを塞ぐのがおすすめ
私がおすすめしたいのは、カメラのレンズ部分をシールなどで覆い隠すことです。
100円ショップでも買えるような紙の付箋なら簡単に剥がすことが出来ます。使用していない時は、カメラ自体を隠してしまうのがベストです。
大手メーカーからウェブカメラ専用の「セキュリティシール」も多数発売されていますが、100円ショップの付箋が最も安上がりで良いと思います。
ハッキングを根本的に防ぐには?
カメラはシールで隠せても、マイクの音を完全に防音するのは難しいです。完全にハッキングを防ぐには何をすべきか、対策を紹介して終わります。
セキュリティソフトを適切に使う
ウイルス感染によりウェブカメラのハッキングが可能になるケースもあるため、セキュリティソフトを適切に利用したり、あるいはソフトウェアやOSのアップデートを適切に行いましょう。
なお、ESETやアバスト(有料版)など一部のセキュリティソフトにウェブカメラの盗撮対策を謳った専用の機能がありますが、必ずしもそうした機能があるセキュリティソフトを選ぶ必要はありません。
ログインパスワードを設定する
いわゆるストーカーの類になりますが、身近にいる人がウェブカメラを使った盗撮を行うリスクもあります。
不在の間にPCを勝手に操作され、盗撮用のソフトをインストールされたりしないように、パソコンには必ずログインパスワードを設定し、また離席する際は必ずロックすることをおすすめします。
カメラが無いPCを使う
ノートパソコンにはほぼ漏れなくカメラが付いているので難しいですが、根本的な解決方法は「カメラが付いていない」PCを使うことです。
私自身、カメラやマイクは一切接続せずにパソコンを使っています。必要な時だけ接続します。
「盗撮した」と脅迫するメールが届いても、そもそもカメラが付いていないので慌てる必要はありませんでした。