IDの使い回しはとても危険!
「パスワードの使い回し」が危険であることは徐々に知られるようになってきました。しかし私は声を大にして言いたい。IDの使い回しもそれ以上に危険です!!
この記事では、IDの使い回しによって生まれるリスクを紹介します。
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IDを使い回すことで発生するリスク
どのようなリスクがあるのか、詳しく紹介していきます。
個人を特定されるリスクが高まる
住所や氏名といった「分かりやすい」個人情報に関しては、多くの人がその保護の重要性を認識しているでしょう。
ですが、個人情報保護はそうした「分かりやすい」直接的な情報に配慮するだけでは不十分です。
例えばネット通販の購買履歴や、SNSに投稿した「○○に行った」といった複数の情報を、パズルのように組み合わせていくことで、貴方という人間をより詳しく理解することが出来ます。
複数のサービスで同じIDを使い回すことで、そこで知らず知らずのうちに公開されている様々な情報を拾い集め、それを組み合わせることで、個人を特定することが可能な場合も少なくありません。
大っぴらに公開されていなくても、最近は「ビッグデータ」という形で様々な情報が売買されています。一つ一つの情報は個人情報に該当しなくても、IDごとに情報が整理され販売されている場合は、複数サービスから同じIDで情報を抽出して個人を特定することが出来る場合もあります。
見られたくない情報を知り合いに見られる
LINEのIDを交換したり、「メアド交換」をする時にPCのアドレスとしてYahooメールやGmailのアドレスを教えている人は多いでしょう。
ヤフーメールの「@yahoo.co.jp」より前の部分はヤフーIDになっています。なのでそのIDをYahoo知恵袋などでも使いまわしている場合、あなたの知恵袋での質問や回答を見られてしまうリスクがあります。
また、LINE IDをTwitterやヤフー知恵袋など他のところでも使い回している場合、ID交換をした相手に貴方の「見られたくない情報」を見られてしまうリスクがあります。LINEのID交換した相手に、いつの間にかTwitterをフォローされていたという経験はありませんか?
特徴的な文字列をIDとして設定している人も多いと思いますが、そのIDの文字列で検索すると、色んな情報が出て来るケースも少なくありません。
企業の中途採用のケースですが、採用にSNSを活用している企業の内、16.1%の人事担当者が志望者のSNSへの投稿内容や「友だち」をチェックすると回答しています(マンパワーグループ調査 2017年2月)
芋づる式にログイン情報が流出する
安全と思われているウェブサービスでも、ハッキングにより何百万件という単位でIDとパスワードといった「ログイン情報」が流出する事件が度々起きています。
こうした事件により流出したログイン情報は、闇市場などで売買されます。他のサービスとログイン情報を使い回している場合は、次々にアカウントを盗まれたり、不正に買い物をされたりする事件が既に日本でも多数発生しています。
「パスワードの使い回し」が危険と言われていますが、IDとパスワードはセットで流出して初めて悪用されます。なので仮にパスワードが使い回しでも、IDが使い回しでなければ多くの場合そうした不正アクセスは防げるわけです。
IDの使い回しはやめましょう
パスワードだけでなくIDの使い回しも危険であることはご理解頂けたでしょうか。
特にSNS(TwitterやLINE、ヤフーなど)のアカウント名の使い回しは避けた方がいいです。家に帰ってこっそり検索している人は少なくないですよ。