使っていないソフトを放置するのは危険
インストールされているものの、全く使っていない「ソフト」が一つや二つくらいあるでしょう。しかし、そうしたソフトを放置しておくことはセキュリティ上のリスクに繋がります。何が危険なのか、どうすべきなのか分かりやすく解説します。
目次
なぜ安全のためにアンインストールすべきなのか
「使っていないソフト」の放置の問題点を解説します。
脆弱性」という問題
どんなに優秀なエンジニアが開発したソフトウェアでも、欠陥がゼロになることはありません。開発時点で明らかになっていなかった欠陥が、後から判明して「修正」されることは日常的にあります。
そうした欠陥は時に「セキュリティ上の」リスク(脆弱性)を含むこともあり、場合によってはウイルス感染や不正侵入など、他の攻撃の足がかりとして悪用されることも珍しくありません。
インストールされているソフトの数が増えれば、それに比例してセキュリティ上の欠陥が含まれるリスクも高まります。
また、全く使わない、あるいは滅多に使わないソフトは更新プログラムの適用が疎かになりがちです。そもそも通知を見る機会が無かったり、使っていないからと更新を後回しにしがちです。
そうやってセキュリティ上のリスクがいつまでも残り続ける危険性があります。
セキュリティ以外の理由も
セキュリティ上の理由に加えて、単にインストールされているソフトの数が多いことでパソコンの動作に負荷を与える場合もあります。また、ハードディスクの容量を無駄に占有してしまいます。快適性を損なう可能性があります。
些細なことかもしれませんが、負荷が高まることで長期的に見ればパソコンの寿命に悪影響を与えたり、消費電力が大きくなるなどの弊害もあるでしょう。
すぐに「コントロールパネル」で確認しよう
使っていないソフトは今すぐアンインストールを。
Windowsの場合は画面左下の「窓」アイコン→スライドメニューから「Windowsシステムツール」→「コントロールパネル」を開いてください。
コントロールパネルにある「プログラムのアンインストール」をクリックすると、インストールされているソフトを一覧で確認できます。
「インストール日」で並び替えて、一番古いものから順に並び替えるのがおすすめです。購入時に最初からプリインストールされていた「不要なソフト」がズラズラと表示されるかもしれません。
自分専用のPCであれば自分の判断で大丈夫ですが、家族とPCを共有している場合は家族に一声かけてから作業することをおすすめします。
なぜ無駄なプリインストールのソフトが多いのか
特に東芝やNEC、富士通といった国内の大手メーカーのPCは「不要なソフト」がプリインストールされていることが多いと、しばしば批判されます。なぜそのようになっているのか、背景にある事情を紹介して終わります。
パソコンメーカーの収益源という側面も
プリインストールされているソフトには、PCメーカーオリジナルのものも多いですが、中には年賀状ソフトやセキュリティソフトなどの他の企業が提供しているソフトもあります。
プリインストールのソフトは、一定期間経つとユーザーがお金を払って使用を継続してくれる可能性が高いため、ソフトの開発会社にとって重要な顧客獲得の手段となっています。
また、ソフト会社からPCメーカーにお金が支払われるため、PCメーカー側にとっても収益の面でメリットがあります。
それに加え、パソコンはCPUはインテルがほぼ独占していますし、その他の構成部品も各部品メーカーが高いシェアを持っているため、本体で差別化がし難いという事情もあります。
無駄なソフトをたくさん付けることが製品の「差別化」になっていると、メーカー側が考えてしまっているフシもあります。