電子マネーのスリ【手口と対策】

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〜電子マネーのスリ〜

手口はこう


 多くの人がスマホで電子マネーを使っていますが、そうした電子マネーを狙った「スリ」が急増しています。「電子マネーのスリ」の手口はこうです。


場所:満員電車など、人と人とが密着しても違和感のない場所


道具:ICカードリーダー(名刺大)とそれと接続したスマホやPC


方法:あらかじめPCやスマホで電子マネー決済対応のネット通販サイトを開き、リーダーに電子マネーを近づければすぐ決済できる状態にしておきます。更に、電子マネーを読み取るカードリーダーを袖口などに仕込んでおきます。
 その状態で電車に乗り込み、ターゲットにさりげなく近づき、スマホがあると思われるポケットやカバン付近にリーダーを近づける。


 Edyやモバイルsuicaといった電子マネーは「非接触型」といって、タッチするだけで決済できるのが便利な点です。この利点を悪用したのが電子マネーのスリなのです。カードリーダーを袖の中に忍ばせ、それを近づけるだけで「スリ」が完了してしまうのです。


 最近はBluetoothでiPhoneなどスマホと接続できる電池内蔵のリーダーもあるので、これを使えば本当に簡単に実行できてしまうのです。


 また、被害の多くは少額であるため、被害に気づきにくいという点も見逃せません。注意が必要です。



被害を防ぐには 対策編


 電子マネーのスリへの対策は以下の通りです。


電波を遮断する


スキミング防止ポーチ  電子マネーで使われている「Felica」という技術は「近距離無線通信」の一種で、わかりやすく言えばカードとリーダー(読み取り機)の間で通信をしています。なのでこの通信の電波を遮断すれば、スリの被害を防ぐことができます。


 簡単なのはスキミング防止カードをスマホカバーと本体の間に挟むことです。こうすれば勝手に使われてしまう可能性は限りなく低くできますが、自分が電子マネーを使う時に不便しそうですね・・
 また、スマホ本体のアンテナ部分をカードで覆わなければ意味がありませんから、iPhone6のようにNFCのアンテナが本体背面ではなく上部にある端末では、この対策は意味がありません。


 もしくは、スキミング防止ポーチのようなものにスマホをしまった上で、バッグにいれるのがいいかもしれません。使う時だけ取り出せばいいですし、スマホ本体の傷予防にもなりますね。普段スマホをカバンにいれて持ち歩いている人におすすめです。


電子マネーにロックをかける


 スマホの設定で、電子マネーにロックをかけることもできます。例えばAndroidの場合は以下の手順でロックできます。


「設定」→「その他の設定」→「NFC/おサイフケータイ 設定」→「NFC/おサイフケータイ ロック」→「次へ」→端末パスワードを入力(初期設定の場合は「0000」)


 以上の手順で設定をすると、電子マネー決済が一切できなくなります。完璧に防ぎたいのであれば、この設定をしてください。ただ、電子マネーを使う度にいちいち上記の手順を踏んで制限を解除する必要があるので、頻繁に電子マネーを使う人には煩わしいかもしれません。


 また、上記の設定でおサイフケータイをロックできない端末もあるようです。私は手元にあるAndroid4.2と6.0のスマホで上記の手順を確認しましたが、以前使っていた古いスマホ(Android4.0.4)では上記の設定を実行できませんでした(項目が無かった) ロックできない場合もあるのでご注意ください。




クレジットカードの「スキミング」とは違う


クレジットカードのスキミングとは少し違う  最近はICチップ付きのカードの普及により被害が減りましたが、クレジットカードの情報が盗まれてカードを複製され、勝手に使われてしまう「スキミング」が問題になったことがあります。電子マネーについても、同じ不安を覚える人は多いのではないでしょうか。


 少なくとも、電子マネーで使われているFeliCaについては、今のところスキミングによる偽造での被害は発生していません。電子マネーは高度に暗号化されており、「今のところ」安全だといわれています。この点はご安心ください。おサイフケータイで使われているソニーのFeliCaの暗号はまだ破られていません。


 冒頭で紹介したような手口は、その場限りの1回だけの被害で済みます。電子マネーの情報自体が盗まれる、という心配は今のところ不要です(今後発生しないとは断言できませんが・・)


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