ウェアラブルデバイスのセキュリティは?
ウェアラブルデバイスを取り巻くセキュリティ環境を解説します。デジタルのデバイスで一般的に存在しているリスクだけでなく、ウェアラブルだからこそ生まれる、「特有のリスク」も存在しています。
盗難・紛失リスク
スマホと比べて格段にリスクは低いですがゼロではありません。身につけている分、盗まれたりなくしてしまう可能性は限りなくゼロに近いですが、何かの拍子に取り外した際は気をつけましょう。
日本向けではありませんが、既にアメリカのbitdifeder社(日本ではソースネクストがスマートフォンセキュリティという名前で販売しています)がいち早くAndroid Wearに対応しています。今回の対応はAndroid Wear搭載のスマートウォッチを保護するための対応ではありません。、母艦であるAndroidスマホを保護するため、スマートウォッチから操作することでスマホのアラームを鳴らしたり、スマホを置いたままその場を離れようとするとスマートウォッチ側にアラートを出すというものです。ですが今後はその逆、つまりスマートウォッチを保護するためにスマホから操作を加えられるようになるかもしれません。
ウイルスのリスク
デジタルのデバイスである以上、ウイルスのリスクは確実に存在しています。ウイルスだけでなく、OSの脆弱性を狙った脅威にも注意が必要です。一度犯罪者にウェアラブルデバイスを乗っ取られてしまうと、大変な被害を引き起こしかねないので注意が必要です。あなたの生活に密着した端末であるだけに、ウイルス感染によりあなたの生活が丸裸にされる恐れがあるのです。例えば、Google Glassをつけている人が見ている光景を、何千キロも離れた場所から盗み見る、なんてことも不可能ではありません。
Android Wear搭載のスマートウォッチやGoogle Glassではアプリを追加することが可能です。それ故、自分自身でウイルスが混入したアプリをインストールしてしまう可能性も否定できません。数年以内にウェアラブルデバイス向けのセキュリティアプリが必ず登場するはずなので、その時は使用をおすすめします。当サイトでもいち早くウェアラブルデバイスを保護するセキュリティアプリを紹介する予定です。
個人情報に関するリスク
ウェアラブルデバイス特有のリスクといえるでしょう。例えばGoogle Glassの場合、あなたの視界に写っているものをそのまま撮影、録画することが可能です。しかし見た目はただのメガネです。撮影・録画していると周囲に気づかれる可能性はまずないでしょう。イギリスの映画館では既にGoogle Glassを着用しての入場を禁止しているところもあり、そうしたウェアラブルデバイスを使った「盗撮」によるプライバシーや知的財産の侵害には、ウェアラブルデバイスを使っていない人でも注意が必要になります。
ウイルスや脆弱性とも関連していますが、あなたの全ての行動が筒抜けになってしまうリスクは大きいです。ノートンでおなじみのシマンテック社の調査によると、調査対象となったウェアラブルデバイス向けのアプリの全てが位置追跡に対して脆弱だったそうです。つまり、それらのアプリを使っていると、あなががどこにいるのかが筒抜けになる恐れがあるということです。これはウェアラブルデバイスに限らず、スマートフォンでも同様ですが、信頼できないアプリはインストールしないとか、アプリの最新版が提供されたらすぐにアップデートするとか、そもそも信頼出来ないメーカーのウェアラブルデバイスを購入しないなどの対策が必要です。