折り畳めるスマホで社会はこう変わる
スマホでもあり、タブレットでもある。
そんな「フォルダブルデバイス」が登場することで、社会に様々な変化が起こることが予想されます。これから起こりうる変化を予測しました。
フォルダブルスマホって何?折り畳めるスマホを詳しく解説しています |
前提条件
まず前提条件として、新たな製品が出てきても、それが社会に受け入れられなければ変化が起こることもありません。一部のマニアの所有欲を満たすだけの製品に甘んじていては、何も変わりません。
では、フォルダブルスマホは普及するのでしょうか。
私は2016年現在のタブレットと同じくらいには、世の中に広まるのではないかと見ています。その根拠は、スマホとタブレットを「2台持ち」している人が多い点です。後で詳しく記述しますが、フォルダブルスマホはタブレットの代替品になりうる製品なので、タブレットが引き受けているニーズの多くを奪い取ると考えています。
また、2017〜18年にはサムスンやレノボを始めとする、市場で大きな力を持っている会社が続々とフォルダブルデバイスを発売します。大きなムーブメントになるのは間違いないです。
タブレット市場の縮小
それでは本題に入ります。
フォルダブルデバイスが普及していくことで、最も割を食うのはタブレットです。特に、現在の売れ筋である7〜8インチのAndroidタブレットが非常に厳しくなってくるはずです。
現在のタブレットのニーズは、スマホの小さい画面では不便な作業(ネット、動画、電子書籍など)を快適に行えるという点にあると思います。私自身も、スマホでは読むのが困難な電子書籍(雑誌)を読むために、iPadを使っています。
ですがどうでしょう。スマホのディスプレイが7〜8インチに大きくなったら、わざわざスマホとタブレットを「2台持ち」する必要性はあるのでしょうか。スマホとタブレットで別々にSIMを契約するのも面倒だしお金も掛かります。また、ブックマークやデータの共有でも不便さや面倒を感じることもあります。充電も面倒です。
フォルダブルデバイス1台にまとまれば、こうしたスマホとタブレットの「2台持ち」による不便さや面倒の全てから解放され、なおかつタブレットの大画面ならではの利点も享受することが可能です。フォルダブルデバイスの普及と、7〜8インチのタブレットの衰退は表裏一体と言えそうです。
コンテンツの変化
デバイスが変われば、利用されるコンテンツの側にも変化が起こります。
過去を振り返ってみると、iモード全盛期にはケータイ用のウェブサイトが用意されていましたが、今ではスマホ用のページか、もしくはPC版のサイトをそのまま見るように変化しています。
フォルダブルデバイスは、iモード→スマホの時のようなハッキリとした変化は起こさないかもしれません。なぜなら既に存在している「スマホ」と「タブレット」のコンテンツをそのまま利用できるデバイスだからです。
そうした中でも、既に存在するコンテンツの普及を後押しするくらいの変化は起こしてくれそうです。
例えば、電子書籍を考えてみましょう。漫画や雑誌をスマホの小さな画面で読むにはストレスを伴います。ですが、常にタブレットを持ち歩いている人はあまり多くないです。フォルダブル端末があれば電子書籍の漫画や雑誌を「どこでも」「好きな時に」利用しやすくなるため、電子書籍を利用する機会が増えるのではないでしょうか。
有機ELの時代の幕開け
フォルダブル端末が搭載する「フォルダブルディスプレイ」は液晶ではなく、有機ELです。フォルダブルスマホが有機ELの普及も後押しするでしょう。
まあフォルダブルスマホに関係なく、有機ELは普及していきます。iPhoneの次期モデルにも有機ELディスプレイが採用されるという話もあり、スマホでは2018年に有機ELが液晶を逆転すると言われています(出典:英調査会社 IHSテクノロジー)
ここで苦しいのが日本の液晶メーカーです。有機ELのパネルは、韓国メーカーの独壇場となっています。サムスンやLGは既に多くのスマホ向け有機ELパネルを出荷していますが、JDIやシャープは今のところ本格的な出荷は出来ていません。部材メーカーまで見ると日本メーカーが健闘していますが、今後の巻き返しもほぼ不可能な情勢なので、我々日本人としてはとても残念ですね。
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