フォルダブルスマホが小型タブレットを駆逐する
2017年も不調が続くタブレット市場。しかし2018年に登場すると言われているフォルダブルスマホ(折りたたみスマホ)の登場により、更に窮地に立たされる可能性があります。フォルダブルスマホの登場によるタブレット市場への影響を考えてみました。
目次
不調が続く小型タブレット市場
まずは現在のタブレット市場の動向を見てみましょう。
統計で見る「売れ行き」
電子情報技術産業協会がまとめた2017年度の濃くないのタブレット出荷台数は、上半期に前年度の82.5%で推移しています。第三四半期(10-12月)で見ると51.4%と更に急速に市場が縮小していることが分かります。(出典:JEITA 統計データ)
また、米国の調査会社IDCがまとめたところによると、世界のタブレット出荷台数は2017年に前年から6.5%減少し、3年連続の市場縮小となっています。
不調の理由はスマホの大型化
タブレットの苦戦の原因とされているのが、スマホの大型化です。
2007年に登場した初代iPhoneから2011年のiPhone4Sまでは3.5インチのディスプレイを採用していましたが、2014年には5.5インチを採用したiPhone 6 Plusが登場しています。
iPhoneとスマホ市場を二分するAndroidについても、2018年現在の主流は5.2インチ以上。中には6インチを越える機種もあり、タブレットとの画面の大きさの差が縮まっています。
フォルダブルスマホの登場でタブレットはこうなる
ただでさえ苦戦が続くタブレット市場。フォルダブルスマホの登場でどうなってしまうのでしょうか。
7〜8インチが更に苦戦する
フォルダブルスマホは折りたたむと5〜5.5インチ程度のスマホに、広げると7〜8インチのタブレットとして使える端末です。したがって、フォルダブルスマホを一台購入すれば7〜8インチのタブレットは必要無くなります。
携帯型音楽プレーヤーがスマホにシェアを大きく奪われたのと同じような変化が起こる可能性は否定できないでしょう。
とはいえ、携帯型音楽プレーヤーは今も音質にこだわった高級機種を中心に市場は残っています。タブレットとしての使い勝手を追究したモデルを中心に市場は残っていくと思います。
大型モデルは影響少
苦戦が続くタブレット市場の中でも、大型の機種は健闘が続いています。特に「2in1」と呼ばれる、タブレットとしてもノートPCとしても使える機種は国内外で販売が伸びています。私のサイトでも、10インチ以上のWindowsタブレットが人気です(小型のAndroidタブレットは不調)
フォルダブルスマホは大きくても8インチ程度なので、10インチを越えるような大型タブレットの市場ニーズを満たすことはできません。フォルダブルスマホが登場しても、大型機種への影響は少ないのではないでしょうか。