Hotspot Shield VPNのレビューをお届けしています。ソースネクストから「Wi-Fiセキュリティ」という名前でも販売されていますが、両者は完全に同じ商品です。

 世界でも最大手のVPNということですが、色々ときな臭い話もあるので、その辺りも含めて紹介したいと思います。

Hotspot Shield VPN(Wi-Fiセキュリティ)の評価(総評)

提供元は?

 アメリカのカリフォルニア州に本社を置くAnchorFreeのVPNソフト・アプリです。

 Hotspotは「無料VPNで最大手」と言われており、無料でVPNをばら撒いて有料版の購入につなげる戦略で拡大しているVPNです。

 最大手なので安心できるのかというと、そうでもない報道が相次いでありました。

 まず一つ目はソフトに脆弱性があるというもので、Hotspot Shieldに攻撃を仕掛けると隠れているはずのユーザーの本来のIPアドレスを突き止めることが出来るというものです。

 二つ目は無料版のユーザーに対して、VPN接続中に広告ページを見せていたという問題です。広告を配信するにあたって、ユーザーのアクセス情報などを広告会社などに販売していたと指摘されています。

 こうした点をふまえると、大手ではありますが提供元の信頼性という点ではやや不安が残ります。

実測した通信速度

Ping値ダウンロードアップロード
Hotspot715.6ミリ秒1.35Mbps16.82Mbps
ソフト無し8.6ミリ秒138.93Mbps37.56Mbps
増減707ミリ秒悪化99.0%悪化55.2%悪化

 東京から日本のサーバーに接続し、speedtest.net(at2wn)のスピードテストで計測した数値です。5回計測した平均値を掲載しています。

 インストール直後に利用したHotspotの無料版(アメリカに自動接続)よりも遅く、PCでネットを見るのが難しい速度でした。上のデータを計測したのは休日のお昼12時台ですが、23時台に計測したところ1Mbpsを切ってしまいました。翌日以降も相変わらず遅いです。同じくHotspotのOEMであるカスペルスキーセキュアコネクション(一部機能が異なり、hotspotより安い)はちゃんとした速度だったので、謎です。

 台湾につなぐと他のVPNと遜色ない速度が出ますが、若干のタイムラグが出るなど使用感は他の有料VPNと比べて「非常に悪い」と感じます。

未接続の画面

接続先

 全部で25カ国、アジアとヨーロッパが多いです。

アジア・オセアニア欧州中東・アフリカ南北アメリカ
日本
オーストラリア
中国
香港
インド
台湾
シンガポール
トルコ
イギリス
チェコ
フランス
ドイツ
デンマーク
アイルランド
ルーマニア
オランダ
ロシア
スペイン
スウェーデン
ウクライナ
イスラエル
アメリカ合衆国
カナダ
ブラジル
メキシコ
接続先を選ぶ画面

HotspotとWi-Fiセキュリティの違い

 Hotspot Shield Elite(有料版)とソースネクストが販売しているWi-Fiセキュリティの違いは何なのか。

Hotspotのロゴ

 今回私が購入したのはソースネクストのWi-Fiセキュリティですが、購入手続き後はHotspotのサイトからソフトをダウンロードし、ソースネクストから発行されたライセンスキーを入力してアクティベートしました。したがって、両者は同じものであると考えられます。

 ソースネクストのサイトには「ソースネクストが日本語サポート(メールのみ)を提供しています」との記載があるので、サポート面はWi-Fiセキュリティの方が期待できそうです。

 価格はWi-Fiセキュリティの1年版が圧倒的に安いので、1年版を購入するのであればWi-Fiセキュリティの方がおすすめです(無期限版はHotspot経由の方が安い)

機能の詳細

 各機能を詳しく解説します。

自動接続

 WiFiに接続する際、自動でVPN経由で接続するように設定することが可能です。
 「安全でないWiFi」(おそらく暗号化方式のこと)「安全なWiFi」それぞれ自動接続を選択することが出来ます。

Hotspot Shield VPN(Wi-Fiセキュリティ)の設定画面

Kill Switch

 VPN接続していない時のインターネット接続を自動で遮断する機能です。VPNを使わずネットに接続してしまうという「うっかり」を防ぐことが出来ます。

購入・価格

価格
5台・1年3218 円
5台・期限無し18144円

VPNとしては唯一といってもよい「無期限版」があります。毎年の更新が不要で、ずっと使い続けることが出来るのでお得です。